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2007年6月

2007年6月27日 (水)

斉藤由貴ふたたび!「風の向こう」

 昨年(2006年)TBS系で放映された『吾輩は主婦である』は、年間ベストドラマと言いたい大快作でしたが、もう一つ大きな意義を持った作品でもありました。それは、「斉藤由貴を歌手に復帰させた」ってことですよーー!!

 そしてなんとなんと、今年1月から放映されている世界名作劇場の最新作『レ・ミゼラブル 少女コゼット』の主題歌を斉藤由貴が歌っているのです。

 世界名作劇場の主題歌をアイドル(またはアイドル出身)歌手が歌うのは、シリーズ中期に見られたことでした。たとえば、

 『愛少女ポリアンナ物語』(工藤夕貴)
 『愛の若草物語』(新田恵利)
 『小公子セディ』(西田ひかる)
 『ピーターパンの冒険』(ゆうゆ)

などが記憶にあります。正直、歌唱力という点ではうーん、という作品もあるのですが、独特の味わい、フレッシュさが魅力でもありました。

 では、今回の『レ・ミゼラブル 少女コゼット』の主題歌はどうか?
 最近は女優業に専念して歌の仕事をほとんどしていなかった斉藤由貴の歌手ぶりはというと…

 ……いい!

 斉藤由貴ヴォイス復活だ!

 もともと私は斉藤由貴のファンで、アルバムはアナログ、CDで全部持ってるし、2003年に限定発売された「斉藤由貴CD-BOX」1&2もしっかり買ってます。彼女の歌は、いわゆる、「うまい歌」ではないかもしれないが、独特の雰囲気がある。表現力・イメージ力と、持って生まれた声質のなせるものでしょう。落ち着いた中音域と澄んだ高音の対比も魅力でした。

 年を取るとアイドル当時のような歌い方では通用せず、「大人のシンガー」に脱皮しようとする“元”アイドルもいますが、斉藤由貴の場合は、ほとんど昔のまま。昔から、アイドルっぽい歌手ではなかったんですね。彼女の歌では、「卒業」「情熱」といったヒット曲よりも、「土曜日のタマネギ」「予感」「MAY」みたいな歌が好きでした。「風の向こう」は穏やかに歌い上げていく歌で、私の好みにぴったり。

 シングル盤は斉藤由貴7年ぶり(!)のシングル。カップリングとなった番組のエンディング曲「ma maman(私のお母さん)」もいい曲です。こちらは斉藤由貴が作詞も手がけてます。

 これを機に、コンサートとか開いてくれないかなー。
 万難を排して行くのになー。

風の向こう/ma maman(私のお母さん) (斉藤由貴)

 : 風の向こう

斉藤由貴 SINGLESコンプリート
 シングルAB面、全曲収録の2枚組ベスト。
 ポニーキャニオンより7/18発売予定!

 斉藤由貴 SINGLESコンプリート

 <収録曲

ヒロインは大忙し!「美少女戦麗舞パンシャーヌ」

 終わってしまいましたね、『美少女戦麗舞(せれぶ)パンシャーヌ ~奥様はスーパーヒロイン!~』。不思議コメディ21世紀版として、毎回楽しみに観てました。

 ヒロインの新庄由美子は、夫と娘と3人で暮らす平凡な(?)主婦。でも、実は高校時代にスーパーヒロイン“美少女仮面フローレンス”として、ご町内の平和と安全を守るために戦っていたのだ。高校卒業を機にスーパーヒロインを引退し、幸せな家庭を築いた由美子だったが、ある日、由美子の前に“神様”が現れ、「もう一度スーパーヒロインとして、ご町内の平和と安全のために働いてくれ」と頼まれる…。

 と書けばわかるとおり、1990年に放映された東映制作の人気作『美少女仮面ポワトリン』のまるで続編なんですね。それもそのはず、『ポワトリン』など一連の不思議コメディシリーズを手がけた読広の木村京太郎が企画し、メインライターは同シリーズの脚本を一手に手がけた浦沢義雄が担当。制作会社や放送局は違えど、正統なる後継作品なんですよ。

 であるからして、内容もすっとんでます。気まぐれで、まるで威厳のない神様(猫ひろし)、スーパーヒロインのパワーを家事に使ってしまう由美子(矢吹春奈)、そして、毎回登場する怪人。ねじが1本も2本も抜けたキャラクターたちによるシュールなドラマ展開が見どころでした。怪人役には、パパイヤ鈴木や花島“ポワトリン”優子(!)もゲスト出演。低予算を逆手にとったチープな特撮やアクションが、いかにも「不思議コメディ」らしい脱力感をかもしだしてました。

 とはいえ、90年代ではまだ斬新だったシュールな展開も、現在ではお笑いのネタみたいに感じられて、当時ほど盛り上がらなかったのもたしか。スーパーヒロインのパロディをやるバラエティみたいに見えて、現代にこうした番組を復活させる難しさを感じましたね。少年少女が主人公だった不思議コメディシリーズでは、シュールな話の中にも思春期の心のゆれがスパイスのようにピリッと効いていて、それが魅力だったんです。そのスパイスが、ほしかったかな。

 音楽は、不思議コメディシリーズでおなじみの本間勇輔ではなく、『カードキャプターさくら』の根岸貴幸が担当。打ち込みメインのサウンドが、不思議コメディシリーズの再来を思わせるいい感じでした。主題歌も、根岸さんが作編曲し、主演の矢吹春奈が歌唱、と不思議コメディの伝統にならってます。80年代アイドルポップス風に仕上げられた主題歌「Happiness & Tenderness」は、あえてレトロな感じを狙ったのではないかと。

 全13回という短いシリーズだったので、サントラは出ないようですが…、DVD発売に合わせて出してほしいなぁ(その前に、不思議コメディシリーズのサントラも出てないんですけれどねえ)

Happiness & Tenderness (矢吹春奈)

 Happiness & Tenderness

Fellow (Rain Note)
 こちらはエンディング主題歌。

 Fellow

 DVDは8月より順次発売開始!

美少女戦麗舞パンシャーヌ ~奥様はスーパーヒロイン!~ VOL.01

 美少女戦麗舞パンシャーヌ VOL.01

美少女戦麗舞パンシャーヌ ~奥様はスーパーヒロイン!~ VOL.02

 美少女戦麗舞パンシャーヌ VOL.02

2007年6月26日 (火)

歌詞違ってたの!? "Monkey Magic 2006"

 G-Session 2nd Liveのためにゴダイゴを聴き返していたわけですが、こんなのが発売されていたんですね。

Monkey Magic 2006 (GODIEGO)
 : Monkey Magic 2006

 1978年に放映されたドラマ『西遊記』の主題歌「Monkey Magic」の2006年ヴァージョン。ゴダイゴ再始動の旗印として発売されたものらしい。不勉強にして知りませんでした…。原曲より、よりファンキーなアレンジ&歌唱で、大人っぽい感じの"Monkey Magic"になってます。ですが、なんせオリジナル・メンバによる再演なんで、違和感なし。ゴダイゴ・サウンド健在です。新作映画の主題歌、これでもいいのにね…(^^;

 それはさておき、実はこの「Monkey Magic 2006」の歌詞カードが注目なんですよ。

 というのも、熱心なゴダイゴファンの間では知られていたことらしいんですが、従来の「Monkey Magic」の歌詞表記には間違いがあるんです。

 2コーラス終わって、曲調がおだやかになるところの3,4小節め。これまでの歌詞表記は、

 "There'll be fireworks tonight"

となってますが、2006ヴァージョンの歌詞カードは、

 "You'll see fireworks tonight"

  (※作詞:奈良橋陽子)

 むむー?と思って、旧ヴァージョンと聴き比べてみると、歌い方は同じ。旧ヴァージョンでも「You'll see」って歌ってます。「There'll be」とは聞こえない。

 意味からいっても、「彼らは花火になる」ではたしかにまずいだろう…。

 この件については、熱心なゴダイゴファンであるニャるけさんのブログGarry Love Cupに指摘があって、どうやら「もともとの歌詞表記が違ってるらしい」ということがわかってきました。

 「今まで、カヴァー版やカラオケでは間違って歌われてたのかーー!?」

 びっくりですよ。

 まぁ、歌詞カードと実際歌われてる歌詞とが違うことはまれにあることなんですが、「Monkey Magic」の場合、英語詩がよく聞き取れないんで、これまで指摘されなかったんでしょうね。
 で、なぜこんな間違いが起きたか…、と想像するに、1978年当時は原稿は手書きだったはずなんで、活字化する際に間違えた…、ということではないのかな。一度間違えると、なかなか訂正はきかないものです。でも、再収録のときなどに訂正すればよかったのにぃ。

 ということで、これから「Monkey Magic」をカラオケで歌うときは、「You'll see」って歌ってくださいね。

 ↓こちらはオリジナル版。

西遊記 (ゴダイゴ)
 : 西遊記

2007年6月25日 (月)

G-Session 2nd LIVE!

 すでに劇伴倶楽部の掲示板やmixi等で宣伝させてもらっていますが、腹巻猫が参加している映像音楽専門バンド<G-Session>の2ndライブが、以下のとおり開催されます。

 2007年7月21日(土)
 18:30 open / 19:00 start @Live Cafe 弁天
 (丸の内線 新中野駅 徒歩5分)
 チャージ \1,500 + \500 (1drink)

 特集ページはこちら↓
http://www3.airnet.ne.jp/haramaki/gekiban/GSession/Glive02.html

G-Session LIVE
 (フライヤー・イラスト&デザイン:ゆずのきB佳

 2002年の初ライブ以来、実に5年ぶりのライブ!(笑)
 今回は、

○ゴダイゴ・スペシャル
○劇伴ワークショップ
○劇中歌特集

の3本立てでお送りします。ゴダイゴ・サウンドをどう再現するか? どんな選曲になるか?劇中歌特集では、たぶん「こんな曲まで!?」という歌が飛び出すはず。楽しみにお待ちください~

 モバイルサイトもありますので、ケータイでブックマークしておくと、地図をプリントアウトして持ち歩かなくてもたどりつけますよー。

2007年6月24日 (日)

30年目のガンバロン

 ちょっと紹介のタイミングが遅くなりましたが、『小さなスーパーマン ガンバロン』のアルバムが復刻発売中です!

 1977年放映の特撮ヒーローもの。巨大ロボットが活躍する『レッドバロン』『マッハバロン』に続く、「バロンシリーズ」第3作と紹介されることが多いですが、実はまったく路線の違う作品なのです。『ビーファイター カブト』の次が『カブタック』になったくらいの。

 主人公・天道輝は小学5年生。「少年タイムス」の仲間たちとともに、ワルワル博士の悪事を追って今日もゆく。そして、ピンチがおとずれるとバロンスーツを身につけ、小さなスーパーマン・ガンバロンに変身するのだ!

 みたいな、少年探偵団+スーパーヒーローものなんですよ。
 ウルトラシリーズや仮面ライダーが好きな正統派特撮ヒーローファンには軽視されていますが、放映当時から大好きでした。輝のサポートをする執事にハヤタ隊員の黒部進、ワルワル博士は死神博士の天本英世と、特撮ファン的にも注目すべきところのある作品なんです。ですが、私はそんなことより、少年ドラマシリーズみたいな作品全体の雰囲気が好きだったんですね。少年探偵ものに弱いんです。『ゴワッパー5ゴーダム』とか、『おもいっきり探偵団 覇悪怒組』とか。『少年探偵団』(BD7のほう)はあんまり好きじゃないんだけど…。ケストナーの『エミールと探偵たち』なんかが大好きなので、その影響と思うんですね。

 音楽はゴダイゴのミッキー吉野。この作品のあとに『西遊記』を手がけ、『ガンバロン』の音楽もたくさん流用されています。主題歌「ガンバロン'77」はスピード感のある傑作。エンディング「友達のガンバロン」も、“友情ソング”のベスト3に上げたい名曲で、聴くたびにじーんとしてしまう。

 この『ガンバロン』のアルバム、放映当時ビクターから発売されてましたが、長らく復刻の機会がなく、幻のアルバムとなっていました。
 私はアナログで入手して、繰り返し聴いてました。正直、コロムビアが作ってきたような正統派アニメ・特撮ソングを期待する向きには期待はずれというか、「なんかヘンな歌」と思われると思うんですね。
 が、しかし!
 私は70年代特撮アルバムの5指に入る傑作アルバムと思っとるのですよ。
 とにかく、サウンドが斬新でした。コロムビアの音とは、明らかに志向の異なるサウンド。ミッキー吉野によるメロディとアレンジは、いわゆる「燃える歌」とは違うし、覚えやすくもない。が、聴けば聴くほど味が出てくる、ふしぎな味わいのあるサウンドでした。

 アルバムの構成も独特です。1曲目の主題歌に続き、2曲目が「ガンバロン剣の舞」。ハチャトリアンの「剣の舞」をミッキー吉野がアレンジして自演したインストナンバー。アクションBGMみたいですが、劇中で使われたのかなぁ…? 記憶がないです。3曲目が「ちっちゃなひみつ」。輝を慕う女の子の心情を歌った、「小さな恋のメロディ」みたいな歌。でもいい。胸キュン(死語)ものです。4曲目が石川進歌う「ごくろうさん」。劇中で石川進が演じている西郷大造のキャラクターソングです。石川進の歌い方が、「オバケのQ太郎」や「ど根性ガエル」なんかとはまた違うフィーリングで、実にいいんですな。そして、5曲目になってようやく「レッツゴー!ダイバロン」が登場。唯一のアクション挿入歌。でも、あんまり燃えないのね。今回、ライナーを読んで冒頭のシャウトがミッキー吉野本人によるものと知り、びっくりしました。
 B面は(CDだと続いてますが、アナログ盤だと6曲目からがB面です)、名曲「友達のガンバロン」で幕開けです。続いて、これも名曲「ドワルキン・ブルース」。このメロディのアレンジがワルワル博士やドワルキンのテーマとして劇中たびたび使われています。B面3曲目の「輝け!少年タイムス」のみミッキー吉野曲ではない。まぁ、これはいいやね。4曲目が「おまかせゴエモン」。ゴエモンとは輝のサポートをするコンピュータの名前で、猫の名ではありません。ヘンな歌(笑)。これも、まぁ、いいや。ラストの曲は、アルバム2曲目のインストナンバー「サイボーグ・ファイト」。主題歌の後奏や、「レッツゴー!ダイバロン」の間奏にも使われ、劇中ではアクションシーンのBGMとしてたびたび使われた曲です。これが、ミッキー吉野流のバトル曲だったんでしょう。変わってます。メロディらしいメロディも格段の展開もない。でも、やっぱり聴くほどに味が出て、ずーっと聴いていたくなってしまう。

 そう、『ガンバロン』ってこういう世界なんですよ。子どもたちの世界。日常からちょっとずれたところにあるファンタジー。生死をかけたバトルや世界を救う大使命もないけれど、正義と勇気と友情で守られた世界。そこにミッキー吉野が提供した、ロックやR&Bのテイストをまぶした音楽は、「少年時代の夢」を顕現していたと思うんです。

 復刻CDは紙ジャケ仕様。ミッキー吉野に取材した丁寧な解説がついています。

小さなスーパーマン ガンバロン

 : 小さなスーパーマン ガンバロン

 『ガンバロン』は不幸な作品で、スポンサーの倒産により、最終回のないまま打ち切りになってしまいました。でも、その魅力的なキャラクターと世界観は、30年を経た今もファンの胸に生き続けています。

小さなスーパーマン ガンバロン DVD-BOX

 : 小さなスーパーマン ガンバロン

2007年6月23日 (土)

ロボ!出動だ!! 「セクシーボイス アンド ロボ」

 4月期のドラマで一番面白かったのは『セクシーボイス アンド ロボ』!

 中学生の少女・ニコとロボットおたくの青年・ロボがスパイとなって活躍する!という設定だけ聞くと、コメディか際ものか、と思ってしまいますが、予想以上の快作でした。「ジャンルや枠にはまりきらないドラマを作ろう!!」という思いが伝わってくる意欲作でした。毎回面白かった。これは、久しぶりにDVD買ってしまうかも~(放送されなかった第7話が観たいものね)。

 コミック原作のドラマには、キャラクターの風貌から小ネタまで、忠実に再現するものと(最近の成功作は『のだめカンタービレ』ね)、原作の設定を借りて、独自の世界を作り上げていくものと2種類あるんですが、『セクシーボイス アンド ロボ』は後者。キャラクター設定や配置は原作ベースですが、ドラマ展開はオリジナルといっていい作品になってます。

 おたく青年と中学生少女のコンビながら、ドラマに「萌え」的要素がないのがいいんですね。アニメだときっと、こうはならない。二人の関係が絶妙です。ふつう思いつくのは、夢見る少女を守っておたく青年が戦う、って図式だと思うんですけど、逆なんですよね。ロボのほうがピュアで、現実的なニコのほうがロボの心性にあこがれていく。筋立てはぶっとんでるんですが、心情がリアルに伝わってくる、ふしぎなドラマでした。リアルとファンタジーのあいだの、ぎりぎりのところでゆらいでいるような心地よさがありました。

 脇とゲストもユニークです。ニコの両親が塚本晋也と片桐はいり。ニコとロボに指令を出す骨董屋<地蔵堂>の女主人が浅丘ルリ子。その配下に岡田義徳。各話ゲストが中村獅童、香椎由宇、白石加代子、小林聡美、もたいまさこら、個性的な人がそろっていました。
 でも、なによりよかったのは、やはり主役二人。ニコの大後寿々花は、とてもリアル中学生とは思えない女優ぶり。ロボの松山ケンイチも、『デスノート』のLとはうってかわった役柄を楽しそうに演じていて、イメージが変わりましたね。
 最終回は、ちょっとしんみりしちゃいました。二人のコンビのその後が観たいよ。

 音楽は中塚武。サントラ盤はバップから発売されています。池田秀一によるOPナレーションのバックにかかるメインテーマや、劇中のロボットアニメ『マックスロボ』のテーマなんかが、派手でキャッチーで聴きものです。でも、それ以上に、ふつうの劇中曲がいいんですよ。毎回、ニコやロボの心情を盛り上げていたハートウォーミングな曲は「Nico」。「ニコのテーマだったんだー!?」とびっくり。フィルム・ノワールを思わせる「プロフェッショナルよっちゃん」にはニヤリ。エキゾチックな「地蔵堂主人」は浅丘ルリ子のテーマ。そして、最終回、三日坊主との別れの場面に流れた「Nico's Lullaby」。名曲です。

 中塚武さんは本格的な映像音楽の仕事は、たぶんはじめて? ユニットやソロでミュージシャンとして活躍してきた人ですね。

 エンディング主題歌は、みつきの「ひとつだけ」。この歌が流れることで、ドラマの余韻がじんわりと胸にしみてきます。

セクシーボイス アンド ロボ オリジナル・サウンドトラック

 : セクシーボイス アンド ロボ オリジナル・サウンドトラック

大切なもの/ひとつだけ/青い風 (みつき)

 : 大切なもの

2007年6月22日 (金)

さようなら朝日ソノラマ

 出版社の朝日ソノラマが9月いっぱいで営業を停止、解散することになりました。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/21/news101.html

 朝日ソノラマといえば、特撮ファンには特撮専門誌『宇宙船』や「ファンタスティックコレクション」、コミックファンにはサンコミックスや『マンガ少年』『ネムキ』、SFファンには『吸血鬼ハンターD』や『クラッシャージョウ』を生んだソノラマ文庫で知られていると思います。

 が、私にとっては、やはり、ソノシートですよ。60、70年代に朝日ソノラマが発売したテレビまんがや海外ドラマ、コミックスや企画もののソノシートは、「絵と音」で空想の世界に誘ってくれる、夢のアイテムだったんですね。赤いぺらぺらのシートをポータブルプレーヤーで繰り返し聴いたものです。
 記憶にあるのは、『ウルトラマン』などの怪獣を集めた「怪獣図鑑」のシリーズと『オバケのQ太郎』(これは今でも実家にある)、それと、ゴジラ映画。

 後年、これらのソノシートがCDで復刻される機会が何度かありました。
 その嚆矢は、コロムビアが1989年に発売した「名盤復刻!朝日ソノラマ テレビ漫画大全集」のシリーズ。もともとはアナログLPとして発売されたもののCD化でした。これはドラマも含めて復刻した貴重な商品で、今同じものを出すのは、諸権利の関係から難しいかもしれません。

 次に、東芝の「朝日ソノラマ主題歌コレクション」シリーズ。これは歌のみを集めた、2枚組×4タイトルのボリュームでした。テレビ用のオリジナルだけでなく、ソノシートだけの企画ものも収録された画期的なコンピレーション。しかし、2003年と比較的最近の商品ながら、すでに廃盤。

  

  

 現在、唯一入手できるのが、東芝の「アニソン100」というアルバムです。上に紹介した「朝日ソノラマ主題歌コレクション」を3枚のCDに再編したアルバムで、タイトル通り、100曲収録。ただ、あんまり珍しい曲は入ってないかも

アニソン100

 : アニソン100

 あと、朝日ソノラマといえば、サンコミックスとソノラマ文庫の前身である、サンヤング(SFロマンヤング)シリーズにも思い入れが強いんですが、それはまた別の機会に。

 と思ったんですが、ちょっとだけ。
 今年(2007年)1月の実写映画『どろろ』の公開に合わせて、アニメ版放映当時(1969)、辻真先が書いた『小説・どろろ』が復刻再刊されたんですよ。これが、当時の装丁、造本、広告まで再現した感涙もので…。手に取ると小学生時代にタイムトリップしてしまいます。しかも、イラストはアニメ版の作画監督・北野英明! ソノラマ文庫でも再刊されたことがあるけど、単行本の形で再発されたのがうれしい。これも、早く買わないとなくなっちゃうんだろうなぁ…。

小説 どろろ (辻真先) 

 : 小説 どろろ

 仕事の上では、『宇宙船』誌上で「空想音楽探検隊」を連載させてもらったり、『爆竜戦隊アバレンジャー』の記事で羽田健太郎先生を取材させてもらったり、お世話になっていました。あまり制約がなく、やりたいことをやらせてもらえる、ありがたい媒体でした。マンガまで描きましたからね。

 『宇宙船』が休刊したときは、「またいつか…」と思っていたんですが、それもかなわなくなりました。残念です。そして、ありがとう。

ウルトラマンメビウス アーカイブドキュメント

 最後のファンタスティックコレクション…

 : ウルトラマンメビウス アーカイブドキュメント

2007年6月 4日 (月)

羽田健太郎先生、死去

 作曲家でピアニストの羽田健太郎先生が、6月2日深夜、肝細胞癌のため死去されました。享年58歳。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070604NT000Y72104062007.html

 言葉もないです。

 2003年の『爆竜戦隊アバレンジャー』以来のおつきあいでした。『アバレンジャー』では録音現場におじゃまして、生ピアノを聴けたことに感激しました。

 思えば、1978年の『宝島』の音楽に魅せられて以来のファンで、TV、映画のお仕事をずっと追いかけていたのでした。
 好きな作品は、『宝島』『スペースコブラ』『超時空要塞マクロス』『おにいさまへ…』。
 宮川泰先生との共作で手がけた『宇宙戦艦ヤマト 完結編』の音楽も忘れられません。
 TVドラマでは、『西部警察Part2』『渡る世間は鬼ばかり』、映画では『戦国自衛隊』『復活の日』『さよならジュピター』などの大作SFが印象に残っています。

 スタジオや楽屋でお目にかかると、「まねき猫さん?」などと気さくに話しかけてくれました。テレビでおなじみの、だじゃれまじりのおしゃべりが本当に楽しく、笑いが絶えなかったことを思い出します。

 コロムビアミュージックエンタテインメントから羽田先生の映像音楽の仕事の集大成『ハネケン・ランド』が発売されたとき、お手伝いで『おにいさまへ…』からの収録分を選曲させてもらいました。ちゃんとした形で世に出ていないのがもったいない名曲ばかりで、いつか単独アルバムとして発売したいと願っていました。『おにいさまへ…』は羽田先生もお気に入りの作品で、商品化実現の暁には作曲秘話などうかがおうと思っていたのです。

 羽田先生の映像音楽デビュー作『宝島』も、まだCD化されていない音源が残っています。のちのシンフォニー志向とはちょっと違う、ワイルドな魅力に満ちたこの作品の音楽は、若きハネケンの青春を感じさせる傑作です。いずれ完全版としてリリースできれば、と思っていました。

 『宝島』完全版と『おにいさまへ…』初アルバム化。2つの悲願を実現する前に、羽田先生が先に逝ってしまうなんて……。

 そりゃないですよ、先生……。

 あのハネケンサウンドが、華麗なピアノが、楽しいおしゃべりが、もう聞けないかと思うと、ほんとうに残念で、そして、悔しい思いでいっぱいです。

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