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2008年3月 1日 (土)

よみがえる“銀色の未来” 「Project Blue 地球SOS」

 NHK BS2で放映中の『Project BLUE 地球SOS』の音楽がいいんですよ。

 『Project BLUE 地球SOS』は2006年にAT-Xで初放映された作品。その後、地上波に移りローカル局などで放映されて、今回のBS2での放映にいたります。初回は1話60分×6話を月1話ずつの放映という、S.キングの『グリーンマイル』みたいな放映形態だったそうです。地上派に移ってからは30分×12話に再構成して放映。観てるとサブタイトルが「前編」「後編」と2回セットになってるのはそのせいなんですね。

 私は初回放映当時1話だけは観ていたものの、続けて観るのは今回がはじめて。ただ、大島ミチルさんの音楽だけは、当時から注目していました。

 『Project BLUE 地球SOS』の音楽は、ビッグバンドで奏でられる未来。レトロ・フューチャーの世界です。

 原作の『地球SOS』は小松崎茂が1948年に発表した科学冒険絵物語。ここに描かれたのは60年前に想像された未来です。『三丁目の夕日』に未来世界の空想場面が登場しますが、あの映像は、昭和30年代に子どもたちがあこがれていた未来そのまんまでした。そのイメージの原型を作った一人が小松崎茂です。

 小松崎茂といえば、私の世代だと『地球防衛軍』『海底軍艦』などのメカニック、そして、サンダーバードなどのプラモデルの箱絵です。キングレコードが'78年代に発売した『マイティジャック』のLPジャケットもよかった。マイティジャックのデザインは成田亨ですが、LPジャケットは成田デザインを小松崎茂が描くという夢のようなコラボだったんですね。
 ただ、絵物語を読んだ世代ではない。
 だから、アニメの原作に『地球SOS』を見つけてきたというのは、すごく面白いと思いました。今見ると、小松崎茂のメカニックは、おしゃれで、懐かしく、リアルではないけれども、センスがきらめいている。そのデザインにこめられているのは、未来への希望、あこがれです。

 そういう作品につける音楽は、やはり、シンセサイザーを駆使した音楽や大編成のシンフォニックサウンドではない。懐かしい肌合いのサウンドでなければならなかったわけです。

 以前、大島ミチルさんにうかがった話では、「音楽は『サンダーバード』のようなレトロな感じにしてください」とお願いされたそうです。その中で自分のオリジナリティを出すのに苦心したと。
 結果的に、バリー・グレイのような懐かしいカッコよさと大島さんらしい華のあるオーケストレーションがミックスされた魅力的な音楽ができあがりました。

 収録曲の中では、メインテーマ「地球SOSのテーマ」が気に入っています。オープニングタイトルで、オシロスコープに波形が踊る冒頭カットとイントロの「ジャジャッ」のマッチングが絶妙で、冒険物語が始まる期待にわくわくします。
 劇中のテレビ番組「バッキーショウ」のテーマ曲まで収録されているのは、サントラマニアにはうれしい配慮(でも、この曲も物語上重要な役を果たすんですね)。
 壮大な曲想の「結束の心」はエンディングナレーションとともによく使われている印象深い曲。
 スカイナイトやインビンシブル号など、スーパーメカニックの活躍シーンによく使われている「正義のテーマ」や「勇気ある行動」の躍動感も最高です。

 大島ミチルさんが一番影響を受けた音楽家は、樋口康雄さんだそうです。樋口さんのもとで仕事をしていた時期があるんですね。大島さんの音楽に樋口さんの音楽の直接の影響はあまり感じられませんが、音楽の方向性、小手先によらず、大きな音楽を作っていくマインドは似通っていると思います。

 そうそう、レトロ・フューチャーといえば、『仮面ライダー電王』につけられた佐橋俊彦さんの音楽もまた、「過去から想像した未来」というコンセプトで書かれたビッグバンド風の音楽でした。同じようなアプローチで書かれた2つの作品、聴き比べてみると面白いかもしれません。

Project BLUE 地球SOS オリジナル・サウンドトラック
 LPサイズだったら飾っておきたくなるようなジャケ。

 : Project BLUE 地球SOS オリジナル・サウンドトラック

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