Soundtrack Pub

2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

« 珍しく洋画のお仕事「永遠の映画音楽大全集」 | トップページ | アニソンナイト収録終了! »

2009年5月 2日 (土)

不意打ちの感動「涼宮ハルヒの弦奏」

 4月29日に厚生年金ホールで開催されたコンサート「涼宮ハルヒの弦奏」に足を運びました。

 アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の音楽をオーケストラで演奏するという企画です。
 いったいどんな…?と開演までクエスチョンマークが頭を離れません。
 『ハルヒ』らしい悪ノリなのか、大まじめなのか。 始まってみるまで中身が読めないコンサートははじめて。

 ところが、

 これが、意外にもすばらしかった。

 その実態は、『ハルヒ』の歌曲とBGMをオーケストラ・アレンジで聴かせるコンサートでした。

 まず、ステージに並んだオーケストラの人数に圧倒されます。
 弦だけで14,12,10,8,6の50人。ぜんぶで80人以上の編成です。
 金管が3管、木管が2管ずつ。ホルンが4人。パーカッションが5人。 これにピアノとハープが加わります。最大規模のときには、木管も3管、ホルンが8本に増員。
 リズム隊(E.ベース、ギター、ドラムス)を置かない、本格的なクラシックの編成ですよ。

 1曲目「恋のミクル伝説」の演奏が始まると、精緻できらびやかなアレンジに衝撃を受けました。
 不意打ちの感動です。
 「これは本気だ…」とテンションが上がってくるのがわかる。

 この日演奏されたのは全15曲。そのうち、ヴォーカルが入った曲は、平野綾が歌う「冒険でしょでしょ?」「Lost my music」「God knows...」と茅原実里が歌う「雪、無音、窓辺にて。 」の4曲のみ。
 あとは、オーケストラによる演奏でした。
 アニメ・コンサートにありがちの、スクリーンに映像を映す演出はいっさいなし。
 音楽重視の、ストイックな、聴き応えのあるコンサートでした。

 1800人入る会場の厚生年金ホールは満席。開場早々、売店のグッズは売り切れが続出。相変わらずの『ハルヒ』人気を実感させられます。
 しかし、演奏中は騒ぐ人もなく、みなさん礼儀正しく聴いていました。やはり、クラシック編成のコンサートとなると雰囲気が違うのでしょうか。

 曲の合間に『ハルヒ』の劇中音楽を担当した作曲家・神前暁(こうさき・さとる)さんがステージに登場して、演奏曲を解説してくれる趣向でした。これがなかなかよかった。『ハルヒ』は単体でサントラ盤が発売されていないので、この解説がないと、曲名やどんなシチュエーションで使われた曲かわからないところでした。

 それにしても、あるときはジャジーに、あるときはポップに聴かせるアレンジのみごとなこと。いったい誰が??? よほどオーケストラの鳴らし方を知ってる人です。
 最初は神前さんがアレンジもやっているのかと思っていたのですが、どうもMCを聞いているとそうではないらしい。
 これだけ鳴らせるのは、山下康介さんか大島ミチルさんか…。

 などと思っていたのですが、終演後、神前さんに話をうかがって氷解。
 「イマジンの作家チームがアレンジしてくれた」とのこと。
 イマジンは、田中公平先生が所属する事務所。そのイマジンの、浜口史郎さん(『ファイナル・ファンタジー』『ブルードラゴン』)、松尾早人さん(『黄金勇者ゴルドラン』『よみがえる空』)ら、ピンで活躍するそうそうたる作家陣がアレンジを担当したのだそうです。

 なんとぜいたくな。

 「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」の『ハルヒ』版とでも言うべきでしょうか。

 オリジナルとは違うけれど、鑑賞用にグレードアップし、新たな魅力を付加した演奏会ヴァージョンというわけです。でも、アニメファンにクラシカルなオーケストラのすばらしさを知ってもらうという意味でも、こういう企画は「あり」と思います。
 『ハルヒ』ファンならずとも、純粋に音楽コンサートとして楽しめるイベントでした。

 6月24日にランティスからライブ盤が出るようです。
 単体サントラが発売されていない「ハルヒ」としては、初の音楽集アルバムということになります。
 作曲の神前さんは、『ハルヒ』以外にも『らきすた』『かんなぎ』などの人気作品の音楽を担当しているのですが、いずれも、単体のサントラCDが発売されていない。そういう意味でも、今回のライブ盤が発売される意義は大きいでしょう。

 今回は取材で行ったので、バックステージで指揮者、ソリスト、声優さんらの談話を聞きました。
 近々、Webニュータイプにレポートを掲載する予定なので、詳しい曲紹介などはそちらをお楽しみに。


<Set List>

第1部

  1. 恋のミクル伝説
  2. いつもの風景~激烈で華麗なる日々
  3. 最強パレパレード(作曲:田代智一)
  4. 悲劇のヒロイン~非日常への誘い~ビーチバカンス
  5. 好調好調~みくるのこころ~小さくても素敵な幸せ~おいおい~コミカルハッスル
  6. 冒険でしょでしょ?(ヴォーカル:平野綾/作詞:畑亜貴/作曲:冨田暁子)
  7. ショスタコーヴィッチ「交響曲第7番 レニングラード」第1楽章より

第1部

  1. 素直な気持ち~ある雨の日~ハルヒの想い
  2. ザ・ミステリアス~朝倉涼子の真実~冬の足音
  3. Lost my music(ヴォーカル:平野綾/作詞:畑亜貴/作曲:神前暁)
  4. SOS団始動~何かがおかしい
  5. 雪、無音、窓辺にて。(ヴォーカル:茅原実里/作詞:畑亜貴/作曲:田代智一)
  6. のどかな商店街~ユキ登場~ピンチっぽい!~ミクル変身!そして戦闘!~大円団
  7. ハレ晴レユカイ(作曲:田代智一)

アンコール

・ God knows...(ヴォーカル:平野綾/作詞:畑亜貴/作曲:神前暁)

 音楽:神前 暁(特記を除く)

 指揮:Philip Chu/東京フィルハーモニー交響楽団


涼宮ハルヒの弦奏
 ライブ録音盤。6月24日発売。

« 珍しく洋画のお仕事「永遠の映画音楽大全集」 | トップページ | アニソンナイト収録終了! »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 不意打ちの感動「涼宮ハルヒの弦奏」:

« 珍しく洋画のお仕事「永遠の映画音楽大全集」 | トップページ | アニソンナイト収録終了! »