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2009年8月 8日 (土)

名作アニメ音楽に新風を! 「こんにちはアン」

 高梨康治さんが『フレッシュプリキュア!』に続いて、世界名作劇場『こんにちはアン』の音楽を担当すると聞いて、「いったいどういうこと…!?」と驚いてしまいました。

 高梨さんといえば、『地獄少女』『NARUTO 疾風伝』『怪 ~ayakashi~』『モノノ怪』『地球へ・・・』など、アクションやダークホラー、SF作品の印象が強いのです。ご本人も日ごろから「自分の音楽はへヴィメタ」と言われていますし、「世界名作劇場」とは結びつかなかったのですね。

 『こんにちはアン』は『赤毛のアン』の前日談です。アンがグリーンゲイブルズへ来るまでのエピソードを描いています。
 音楽担当は、高梨康治、水谷広実、藤澤健至の3人。この3人は同じ事務所に所属していて、『地獄少女』など多くの作品で共同して音楽を手がけています。いわば、息はぴったりのチーム。いったいどんな音楽ができあがるのが、興味津々でした。

 完成した音楽は、名作劇場らしさを出しつつも、3人の個性が発揮されたものになりました。
 メインで音楽を担当したのは水谷広実さん。水谷さんはドラマ『生徒諸君!』や『ドリーム☆アゲイン』などで人間ドラマに寄った音楽を書いているだけに、名作劇場のような作品はぴったりです。心情描写曲や自然描写曲が実にいいのですね。新たな名作劇場作曲家の誕生を感じさせる作品に仕上がりました。藤澤健至さんはもともとロックを得意とするギタリスト&作曲家ですが、今回はフィドルを使った曲などに新境地を開いています。そして、高梨康治さんは、『地球へ・・・』のときに研究したケルト音楽を取り入れて、民族音楽っぽい楽曲を提供。これがユニークな味わいを出していて、本作品の音楽の中でも異彩をはなっています。

 3人で音楽を担当したことが音楽性の幅を広げることになり、いい効果を上げていますね。作風も、それぞれの個性を出しつつも1つの作品として溶け合っている。全体の統一感を保つディレクター的役割は水谷さんが受け持ったそうです。

 『こんにちはアン』の音楽は、谷田部監督の意向で、100年前のカナダの雰囲気が伝わる素朴な音楽をめざしています。あえて編成を大きくせず、民俗楽器をふんだんに取り入れて、土着的な音楽を作っています。
 思えば、名作劇場でもこういうアプローチの作品ってこれまでなかったのですね。ユニークで聴き応えのある音楽になりました。

 サントラ盤は、水谷さんが選曲した曲を私が構成しました。曲名も私です。放映済のエピソードとシナリオをたよりに、小さなアンの物語をたどる構成にしてみました。ブックレットには、谷田部監督と3人の作曲家の座談会を掲載しています。作曲裏話は興味深いものになりました。

 昨年の『ポルフィの長い旅』はサントラ盤が1枚しか出ませんでした。今年はぜひとも2枚目を出したい。まだ未収録曲は残っているし、このあと追加録音もされているのですよ。今後も世界名作劇場を継続していくために、多くの人に買っていただけたらなぁと思います。

こんにちはアン オリジナル・サウンドトラック

 : こんにちはアン オリジナル・サウンドトラック

ヒカリの種/やったね♪マーチ [MAXI]
 主題歌シングル。歌うは宮崎アニメでおなじみの井上あずみ。

 : ヒカリの種

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