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2010年5月

2010年5月21日 (金)

決定版!「タッチ」完全版ベスト

 5月19日に、アニメ『タッチ』の完全版ベストが発売されました。2枚組でTVシリーズ&劇場版3作の主題歌・挿入歌全32曲収録の快挙。1タイトルで『タッチ』の全曲がそろうアルバムは実ははじめてなんですね。

 とくに、劇場版第2作『タッチ2 さよならの贈り物』のブレッド&バターの歌はファンハウス発売だったので最近のベスト盤からオミットされることが多かったんです。今回、めでたく収録されました。

 曲は一部を除き、ほぼすべて芹澤廣明の作曲。あだち充作品に芹澤さんの音楽というのは、『ナイン』からの流れです。ちょっと懐かしい感じのアメリカン・ポップス風の音楽が、あだちテイストにうまくマッチして、いい空気感を作っていました。80年代の幸福な作品と音楽の出会いのひとつです。

決定盤!!「タッチ」完全版 ベスト

 : 決定盤!!「タッチ」完全版 ベスト

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2010年5月19日 (水)

大杉久美子スペシャル・インタビュー!

 大杉久美子40周年記念CD-BOXの発売を記念して、大杉久美子さんにロング・インタビューを敢行!
 名曲誕生秘話、作曲家の先生の思い出など、たっぷりお話をうかがいました。

 5月19日からコロムビアのサイトで公開中です。

 毎週1回更新、全4回の予定。

 第1回は歌手デビューまでと「アタックNo.1」誕生秘話です。

 CD-BOXとともにお楽しみください!

大杉久美子スペシャル・インタビュー

大杉久美子40周年記念CD-BOX 聴きどころその4

 大杉久美子40周年記念CD-BOXのDISC4は「レアトラックコレクション」と名付けられて、CD化にめぐまれない作品や珍しい大杉さんのアニメソング・カヴァーが収録されています。

  まずは、後楽園のキャラクターからTVアニメになった『ドンチャック物語』。TVアニメ第1期と第2期の主題歌4曲がまとめてCD化! 初CD化は第2期 エンディングの「星の川」のみですが、この4曲が1つのアルバムでまとめて聴けるのははじめてです。
 というのも、『ドンチャック物語』の主題歌レコードは、第1期の2曲がキャニオンレコード、第2期の2曲がキングレコードからリリースされていたので、CD化もキャニオンとキングからばらばらにされていたのです。作曲はすべて森田公一。
 森田公一さんは、アニメ・特撮系の仕事では「ワイルドセブン」「スターウルフ」「小公女セーラ」の主題歌などが印象深い。『ドンチャック物語』主題歌もキャラクターから受けるイメージよりもぐっとメロディアスで歌謡曲っぽい歌に仕上げてます。第2期主題歌「空いっぱいの夢」が秀逸。

 続いて、『まんがこども文庫』から3曲。『まんが日本昔話』系の名作オムニバスで、日本の名作童話をアニメ化したしぶ~い作品です。音楽に力を入れた作品でもあり、毎月異なる作曲家がエンディングを書きおろしていました。放映当時、歌のアルバムが発売されていました。いまだまるごと復刻されたことがないのが残念です。
 『まんがこども文庫』の曲は、アニメソングというより文芸志向の童謡という感じで、BOX収録曲の中でも異彩をはなってますね。「ゆきがふる」が初CD化。

 映画『テンプルちゃんの小公女』からの5曲は、非常に珍しい作品です。
 テンプルちゃんというのは、アメリカで30年代に活躍した名子役シャーリー・テンプルのこと。そのシャーリー・テンプルが主演したアメリカ映画『小公女』を1979年に日本語吹き替えで上映したのです。これが日本初公開でした。このときテンプルを吹き替えたのが大杉久美子さんでした。
 この吹き替え版は音楽もまるごと差し替えているのです。ミュージカル映画なのに(笑)。ですから歌もすべて作り直されています。音楽を担当したのは、渡辺岳夫・松山祐士の名コンビ。「世界名作劇場」や『キャンディキャンディ』の流れをくむ名曲に仕上がっています。熱心な渡辺岳夫ファンや大杉久美子ファンのあいだでは埋もれた名作としてCD化が熱望されていました。今回ようやく多くの人に聴いてもらえることになって、ほんとうによかった。

 続いて、『とんでも戦士ムテキング』の挿入歌「タコローダンシング」。大杉さんのもうひとつの渡辺宙明作品 ですね。作詞が秋元康。秋元氏の作詞デビュー作です(笑)。

 『まんがのくに』からの2曲と『あさりちゃん』からの1曲も初CD化です。『まんがのくに』は『勇者ライディーン』『くまの子ジャッキー』の小森昭宏先生の作。『あさりちゃん』は小林亜星先生。意外と小林亜星=大杉久美子というラインは少ないのです。

 日生ファミリースペシャル『吾輩は猫である』とイメージアルバム『羽根くん』からの歌をはさんで、小坂明子さんが書いた『オズの魔法使い』のエンディング「魔法のクレヨン」。娘さんの恵麻ちゃんとデュエットしています。

 そして、珍しい大杉さんのアニソン・カヴァー。「いま、地球が目覚める」「きこえるかしら」「裸足のフローネ」「虹になりたい」「誰よりも遠くへ」「ニルスのふしぎな旅」の6曲は、1982年のアルバム『大杉久美子 よい子の名作アニメベストヒット16』からの収録。オリジナルと聴き比べてみるのも一興です。実はカヴァーはまだまだ歌っていて、「ペペロの冒険」や「魔法のマコちゃん」も歌われたそうです。

 ラストは、『ストップ!!ひばりくん!』のオープニング「ストップ!!ひばりくん!」。伊藤アキラの作詞に小林泉美の作曲。小林泉美さんは、『うる星やつら』の「ラムのラブソング」をは じめとする主題歌の数々や『GU-GUガンモ』『さすがの猿飛』などの主題歌を書いた方です。いかにも80年代風のこの曲を大杉さんが楽しそうにカヴァーしています。この路線はもっと聴いてみたかったですね。

 駆け足でBOXの聴きどころを紹介してみました。まだまだ、「うさこちゃん(ミッフィー)」の曲や「おめでとうのうた」をはじめとする子ども向けオリジナルソング、CMソングなどが残っていますし、欲を言えば、柴山モモ子、環ルナ、杉美子名義の歌謡曲時代の曲も聴きたい。でも、まずは大杉さんの40周年とBOX発売を心から祝いたいと思います。

大杉久美子 40th Anniversary 燦(きらめき)のとき やさしさの歌

 : 大杉久美子 40th Anniversary 燦のとき やさしさの歌

大杉久美子40周年記念CD-BOX 聴きどころその3

 大杉久美子40周年記念CD-BOXのDISC3は「永遠の友だちコレクション」と名付けられ、藤子不二雄作品やファンタジックな作品が集められています。

 『ドラえもん』(1979)は、大杉さんが4作続けて歌ってきた「世界名作劇場」の主題歌が『赤毛のアン』で大和田りつこさんに交代した年にちょうど出会った作品です。結果、名劇主題歌とならぶ代表作になりました。TVシリーズからは8曲が収録されています。作曲はすべて菊池俊輔先生。
 「ドラえもんのうた」の歌いだしの「タタタ タタタ」というリズムは、映画好きの菊池先生がフレッド・アステアのタップにヒントを得て作曲したものだとか。挿入歌にはやさしい曲調の歌が多く、「ドラえもんの夢」や「ドラえもん子守唄」はしっとり胸にしみます。

 『くまの子ジャッキー』は『勇者ライディーン』の小森昭宏の作曲。カントリー調のアレンジが楽しく、鳥の声 のようなSEが聴こえます。中間部の「だけどー じんじーんと」のところがじんとくる! 小森先生はもと医師で、作曲の仕事を始めた頃は医院とかけもちで仕事されていたそうです。

 『ジャングル黒べえ』は『エースをねらえ!』の三沢郷が多すぎさんに最初に書いたアニメソング。この歌の大杉さんはなにかふっきれたようなはじけっぷりで、ほかの歌とのギャップが面白い。「ベッカンコ」はちょっと演歌っぽく歌ったとか。
 しかし、「黒べえ」の頃の大杉さんはまだアニメソング歌手という意識はなく、前年に杉美子の名で歌謡曲も歌っている。三沢郷先生からは録音のとき、「いままでの大杉さんはすべて忘れてください」と言われたそうです。ナイスアドヴァイスというべきか… (笑)。大杉さんの集中力はすごいです。

 そして、DISC3の目玉は初CD化となる「風船少女テンプルちゃん」の挿入歌群。作曲はすべて越部信義先生です。越部さんは『マッハGoGoGo』『みなしごハッチ』『ジムボタン』など歯切れよい曲を書く先生ですが、独特のペーソスがあって、それがたまらない。
 この作品でも越部先生の作風は健在で、今回初CD化なった「風船少女のうた」「ちいさなふたり」「わたしはテンプル」なんて、聴いてるだけできゅんとしちゃいます。こんな名曲が今までCD化されてなかったなんて……。

 『透明ドリちゃん』は大杉さんには珍しい渡辺宙明作品。この時期、ヒーローものではなかなか使わせてもらえなかった女声コーラスをふんだんに取り入れて、メルヘンチックに仕上げてます。宙明女声ポップスのはしりですね。

 『くじらのホセフィーナ』は穂口雄右さんの作曲。いい歌です。穂口さんは、キャンディーズの「年下の男の子」「春一番」「微笑がえし」なんかを書いた方ですが、アニメの仕事は珍しく、この人選を考えた人はすごい。わくわく感満点のオープニングに、別れの哀しさと成長を歌うエンディング、どちらも名曲です。とくにエンディング「さよならサンティー」は、大杉さんがコンサートの最後で必ず歌っていた思い入れのある曲だそうです。

 DISC3の残りは、「名犬ジョリィ」から初CD化の挿入歌2曲と「忍者ハットリくん」のエンディング、そして映画「ドラえもん~のび太と鉄人兵団~」の主題歌「わたしが不思議」。「わたしが不思議」は武田鉄矢の作詞に菊池先生が曲をつけています。

ジェッターマルス オリジナル・サウンドトラック
 最近発売されたので惜しくもBOXからはオミットされましたが、『ジェッターマルス』の主題歌・挿入歌でも越部先生=大杉久美子さんコンビの名曲が聴けます。

 : ジェッターマルス オリジナル・サウンドトラック

大杉久美子40周年記念CD-BOX 聴きどころその2

 大杉久美子40周年記念CD-BOXのDISC2は「世界の名作コレクション」と題して、「世界名作劇場」の曲をまとめて収録しています。
 『フランダースの犬』『母をたずねて三千里』『あらいぐまラスカル』『ペリーヌ物語』。どれもメジャーな作品ですが、主題歌は知っているけれど挿入歌はあまり聴いたことがないという人も多いのでは? この機会に、ぜひお聴きください。

 『フランダースの犬』のエンディングは「どこまでもあるこうね」ですが、放映当時のEPレコードのB面は、「パトラッシュ僕の友達」が収録されていました。この2曲、歌詞も曲調もよく似ているので、「パトラッシュ僕の友達」がエンディングの没曲だろうと推測しています。この2曲を聴きくらべるのも一興。
 忘れてはならないのが挿入歌の「あおいひとみで」です。『アルプスの少女ハイジ』の「夕方の歌」の流れを汲む、名作バラード路線の1曲。大杉さんの歌唱もじーんと来る!

 『母をたずねて三千里』は美しいメロディで知られる坂田晃一の作品。数ある名劇主題歌の中でもこの作品のオープニング「草原のマルコ」をベストに推す人も多いのではないでしょうか? 美しく哀愁漂うメロディに民族楽器の音色がマッチして、もうたまりません。全話の脚本を書いた深沢一夫が作詞しています。
 また、『三千里』は暗くなりがちな物語を劇中に挿入される歌が救ってくれていました。「ピクニックのうた」「陽気なマルコ」「ペッピーノ一座のうた」「かあさんの子守唄」、すべて劇中で使われています(ただし、レコードと違う劇中ヴァージョンの場合もあり)。聴いてると名場面がよみがえってきます。「ペッピーノ一座のうた」は永井一郎の熱唱(熱演?)が楽しい。レコードにならなかったけど、パブロの歌も名曲でした。2番の録音、どっかに残ってないのかな。

 『あらいぐまラスカル』は1977年、渡辺岳夫音楽がもっとも充実してきた時期の作品。挿入歌「もえるゆうひ」は、渡辺岳夫の音楽的挑戦(!)を大杉久美子が受けてたち、みごとな歌唱で返した感動的な曲です。渡辺岳夫は録音のあと、「今日はオレの負けだ」と言ったそうです。大杉さんスゴイ。
 そして、ラスカルとスターリングの別れの場面で使われた名曲「さよならをゆうときがきたね」。感情を押し付けず、語るように歌う大杉久美子の歌唱が胸にしみて、涙なしには聴けません。

 “ルンルン”で始まるのが『ペリーヌ物語』の主題歌「ペリーヌものがたり」。歌い出しの“ルンルン”はつかさ圭の作詞にはなく、渡辺岳夫が作曲時に付け加えたものです。同じ年に放送された『花の子ルンルン』の主題歌とともに、「ルンルン気分」という流行語のルーツになったのでは?と言われてます。
 『ペリーヌ物語』は主人公が少女なので、挿入歌も『フランダースの犬』『あらいぐまラスカル』とは一味違ってました。夢見るような「少女の夢」、さわやかな「ボンジュール!」、明るくはずむ「ロザリーは友だち」など、『キャンディキャンディ』につながる少女アニメ路線がちょびっと入ってます。曲調もちょっと大人っぽくなっていますね。

 DISC2のラストは『燃えろアーサー白馬の王子』からエンディング「旅すりゃ友達」。これも「世界名作」には違いありません。菊池俊輔先生の作曲です。

大杉久美子40周年記念CD-BOX発売!その聴きどころ

 大杉久美子さんのアニメソング・デビュー40周年記念CD-BOX「燦(きらめき)のとき やさしさの歌」が、いよいよ5月19日に発売されます!

 大杉さんのベスト盤としては、過去最大のボリュームとなるCD4枚組み。収録曲は、こちらをご覧ください。

 今回、初CD化の曲や、なかなかまとめて聴く機会のない曲がたくさん収録されています。主な聴きどころを紹介してみましょう。

 DISC1は「アニメソング名曲コレクション」と名づけられたディスク。
 アニメソング・デビュー曲『アタックNo.1』をはじめ、『エースをねらえ!』『アルプスの少女ハイジ』などの代表曲が集められています。

 『エースをねらえ!』は三沢郷作曲の名作。挿入歌「ひとりぽっちのコート」は初CD化ではないものの、なかなかCD収録の機会にめぐまれない曲です。放送当時は「クレクレタコラ」を含む4曲入りコンパクト盤に収録されていました。このメロディはBGMでも使われてますね。
 この曲について、大杉さんはブックレットのコメントで「アイドルっぽく歌ってくださいと言われた」と語っているんですが、放送後間もないインタビューでは、「天地真理みたいな曲なんだけど、そうならないように歌ってと言われた」と答えています。たしかにアイドルっぽくないような……。残念ながらモノラル音源での収録。

 『アルプスの少女ハイジ』はおなじみのエンディング「まっててごらん」以外に挿入歌3曲を収録。なんといっても、清冽で繊細な「夕方の歌」が出色です。この歌は、アニメソングに新しいジャンルを作ったといってもいいでしょうね。

 『勇者ライディーン』の挿入歌「女の子だもの」は大杉さんには珍しいロボットアニメの曲。乙女心をかわいく歌っています。録音のときにミッチ(堀江美都子)がスタジオをのぞきにきて、「かわいい!」とひとこと言って帰ったそうですよ。

 川口真作曲の『草原の少女ローラ』と中村泰士作曲の『ピコリーノの冒険』は、どちらも歌謡曲のヒットメーカーの作品。キャッチーで耳に残るメロディラインの妙を味わってもらいたい曲です。

 そして、必殺の名曲!「ちいさいかわのうた」。『ミームいろいろ夢の旅』のエンディングです。あまり知られてない曲ですが、渡辺岳夫の隠れた名曲の1つ。これが、大杉さんが歌った渡辺岳夫先生の最後の曲になりました。

 DISC1には、ほかに『ポールのミラクル大作戦』『コラルの探検』『森の陽気な小人たち ベルフィーとリルビット』など、名作・メルヘン路線の曲が登場します。最後の曲は映画『ウルトラマンキッズ M7.8星のゆかいな仲間』のエンディング「仲良しピグコとミドリちゃん」。この歌はTVシリーズ『ウルトラマンキッズのことわざ物語』でも使われました。

 長くなったので、エントリを分けます。

大杉久美子 40th Anniversary 燦(きらめき)のとき やさしさの歌

 : 大杉久美子 40th Anniversary 燦のとき やさしさの歌

2010年5月12日 (水)

NHK熱中スタジアム「特撮ソング・ナイト」放送!

 NHK BSで放送中の『熱中スタジアム』。私も以前アニメソング特集で出演させていただいた『熱中夜話』のリニューアル版です。その『熱中スタジアム』の次のテーマが「特撮ソング」!

 私は出演していませんが、バックステージで参加させていただきました。「アニメソング」同様、2回に分けての放送。第1部が「ウルトラマン&仮面ライダー」、第2部が「戦隊&メタルヒーロー」という内容です。

 放送スケジュールは、

○第1部「ウルトラマン&仮面ライダーソング」
  BS2 5月14日 22:00~22:59
  BShi 5月13日 19:00~19:59

○第2部「戦隊&メタルヒーローソング」
  BS2 5月21日 22:00~22:59
  BShi 5月20日 19:00~19:59

 おなじみ田中公平先生の解説コーナーもあります。作詞家の藤林聖子先生がコメンテーターとして出演しているのも見逃せません。
 歌ゲストも充実。第1部では水木一郎、石原慎一、真夏竜(!)ら。第2部では、串田アキラ、高取ヒデアキ、YOFFY(サイキックラバー)らが生歌を聴かせてくれますよ。

 お見逃しなく!

番組ホームページ

2010年5月 6日 (木)

「HELLO,VIFAM」が収録されたTAOのオリジナルアルバム復刻!

 『銀河漂流バイファム』(1983)の主題歌を歌ったロックバンド・TAOのオリジナル・アルバム『FAR EAST』が、紙ジャケ・高音質仕様のCDで復刻リリースされました。

 『銀河漂流バイファム』主題歌のオリジナル・リリース・メーカーはワーナーミュージック。90年代までは収録CDがありましたが、最近は入手困難になっていました。サントラもDVD-BOXの特典として復刻されたのみなので、今回、CDで復活したのは朗報です。

 今回復刻された『FAR EAST』は、TAOが1983年にリリースしたアルバム。『バイファム』の放映当時です。
 「HELLO, VIFAM」はアニメソング初の全編英語詞による主題歌として評判を呼びました。楽曲的にも弦楽器をフィーチャーしたロックサウンドが心地よい名曲。『FAR EAST』には、「HELLO, VIFAM」のシングル盤とは異なるヴァージョンが収録されていました。TVでも曲にかぶさって流れる「交信音」がアルバム・ヴァージョンにはダビングされておらず、純粋に楽曲だけを楽しめるようになっていたのです。
 しかし、ファンならむしろ「あの「交信音」がなきゃバイファムじゃないよ」と言いそうです。そんなファンのために、今回の復刻版ではボーナストラックにシングル・ヴァージョンも収録。エンディングテーマ「NEVER GIVE UP」もフォローされているとあっては、買わないわけにいきません。限定版なのでお早めに。

 そして、TAOのメンバーはTAO解散後、新しいバンドEUROXを結成し、『機甲界ガリアン』の主題歌を担当します。その EUROXの再結成ミニアルバムが昨年発売されてました。こちらには、「ガリアン・ワールド」の2009versionが収録されています。

FAR EAST(紙ジャケット仕様) TAO [Limited Edition]

 : FAR EAST(紙ジャケット仕様)

Dig from The Past EUROX [CD+DVD]

 : Dig from The Past

2010年5月 3日 (月)

5月1日 上野に響くメカゴジラのテーマ!「奏楽堂の響き3」

 5月1日は、旧東京音楽学校奏楽堂(上野公園内)で開催されたコンサート「吹奏楽による奏楽堂の響き」に足を運びました。

 あまり演奏される機会のない日本の作曲家の作品を取り上げるこのコンサート、2年に1回というゆったりしたペースで開催されています。演奏はリベラ・ウィンドシンフォニー。

 今回の目玉は、舞台初演となる佐藤勝の『ゴジラ対メカゴジラ』の音楽。また、芥川也寸志の『八つ墓村』の音楽や、佐藤勝「日本万国博覧会ファンファーレ」など、映画音楽ファンには聴き逃せないプログラムでした。

 思わぬ拾いものだったのは芥川也寸志作曲の「JALマーチ」。芥川が作曲した「日本航空の歌」のメロディを用いて行進曲にアレンジした曲です。スマートでカッコいい。これはぜひ録音して残してほしい。

 『八つ墓村』からは「メインタイトル」「惨劇・32人殺し」「落武者のテーマ」の3曲。昨年11月にオーケストラ・ニッポニカが演奏した 映画音楽組曲「八つ墓村」のスコアから吹奏楽用に編曲されたもの。なんといっても「惨劇・32人殺し」の鬼気迫るダイナミズムに思わずこぶしを握ってしまいます。

 黛敏郎による映画『東京オリンピック』の音楽も4楽章からなる交響組曲に編曲されて初演されました。これはぜひオーケストラ版も聴きたい力作です。

 そして、佐藤勝『ゴジラ対メカゴジラ』からは、おなじみのメカゴジラのテーマ。もともとブラスバンド編成の曲なので、吹奏楽がよく合う。ただ、原曲ではエレキギターやエレキアコーディオンがドスの効いたスパイスとなっていたのですが、それが省かれたためやや健全な印象になっていたのがちょっと残念。しかし、この曲が独立したコンサートピースとして演奏された意義は大きいです。今後もステージで聴く機会が増えることを祈ります。

 そして、ラストは伊福部昭の「SF交響ファンタジー第3番」。第1番、第2番は比較的聴く機会がありますが、第3番が単独で演奏されるのは珍しいのではないでしょうか。『怪獣総進撃』メインタイトルから始まり、『キングコングの逆襲』『海底軍艦』『キングコング対ゴジラ』『地球防衛軍』の曲がメドレーで続く展開は、音の波がぐいぐいと迫ってくるようで圧倒されました。伊福部昭の緻密なオーケストレーションを吹奏楽でみごとに再現したアレンジと演奏がみごと。

 本当はアンコールに『わんぱく王子の大蛇退治』から「アメノウズメの舞」と黛敏郎『天地創造』から「間奏曲」が予定されていたのですが、時間の都合でなしに。これも、いつかぜひ聴きたいものです。

 日本の作曲家の作品にこだわるこの演奏会。映画音楽で知られる作曲家の作品を積極的に取り上げてくれる貴重なイベントになっています。第4弾以降にも期待しましょう。

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