Soundtrack Pub

2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »

2010年9月

2010年9月28日 (火)

窪田ミナ 1st ソロ・ライブ!

 9月27日、南青山MANDALAで開催された窪田ミナ 1st ソロ・ライブ「mina kubota first live」に足を運びました。

 『ゲゲゲの女房』が25日、大好評のうちに最終回を迎えたばかり。会場は大勢の立ち見が出る、満員御礼の盛況でした。

 窪田ミナのピアノに、ヴァイオリン、チェロ、ギター、パーカッション、ケルトの笛を加えた編成。『ゲゲゲの女房』の音楽録音のオリジナル・メンバーがそろいました。

 演奏曲はやはり『ゲゲゲの女房』のサウンドトラックの曲が中心。1曲目からユーモラスな「作戦指令ゲゲゲ」が登場して会場を沸かせます。2曲目が貧乏の曲「木の葉と小判」。続いてチェロとピアノのデュオで「ノスタルジー」と「笑顔の思い出」の2曲をしっとりと。ピアノ・ソロ「二人の絆」をはさんで、ヴァイオリンとピアノで「切ない別れ」、チェロが入って、ピアノ・トリオで「明日への息吹」。このあたりは劇中感動的な場面に流れていた印象的な曲ばかりで、じわっと胸にしみます。

 続いてはオリジナル・アルバム『モーメント』から「ハルシネーション」。『不思議の国のアリス』のようなミステリアスな雰囲気を持つ曲です。1st setのラストは窪田ミナの最初のドラマ音楽の仕事『マイリトルシェフ』からテーマ曲をアコーディオンをフィーチャーして。

 休憩を入れての2nd set。1曲目は「多忙執筆胎生始動」。妖怪いそがしに取り付かれている曲ですね。2曲目「貸本漫画家事件簿」もケルト楽器をフィーチャーしたユーモラスな曲。3曲目はアイリッシュフルートとピアノで「夕空」。劇中幾度となく使われた名曲です。続いて、ヴァイオリンとピアノによる「箒星見上げて」、チェロとヴァイオリンとピアノのトリオで「茂のテーマ」。「茂のテーマ」はオリジナルではバスクラリネットがメロディを奏でるオーケストラ曲なんですが、今回はピアノ・トリオに編曲されています。同じくピアノ・トリオ版「旅立ちの風」。これも数々の名場面を盛り上げた名曲です。

 2nd set 7曲目は『モーメント』から「エコーイング・サイレンス」をピアノ・ソロで。「静寂のこだま」と名づけられた曲。ピアノの響きの中に深い静寂が“聴こえる”ような味わいのある曲です。

 ここで、ゲストに沖縄出身のヴォーカリスト・宮良牧子(愛称マッキー)が登場。彼女も『ゲゲゲの女房』のオリジナル・ミュージシャンなのです。ピアノをバックに「精霊のくに」、バンドをバック「ラバウル」を聴かせてくれました。「ラバウル」ではオリジナルでドゥドゥクが奏でるメロディをヴォーカルが歌う趣向。楽器の音もいいですが、人の声が持つ力に一気にひきこまれます。

 次の曲は意表をついて、アニメ『ARIA The ANIMATION』のオープニング・テーマ「ウンディーネ」。マッキーのヴォーカルによる、ちょっと沖縄風の「ウンディーネ」でした。窪田ミナさんが曲紹介のとき、この曲の作詞者であり、43歳の若さで亡くなったシンガーソングライターの河井英里さんのことにさりげなく触れられて、「どこかで聴いてくれているかな」と言われたのに胸を打たれました。

 続いてはバンドで「締切大脱走」。締めくくりの曲はさわやかな「花と自転車」でした。

 鳴り止まない拍手に応えて再登場した窪田ミナさん。アンコールは、ピアノ・ソロで「旅立ちの風」を演奏。まだまだ拍手は鳴り止まず、もう1度バンドメンバーがそろい、「花と自転車」を再演奏して幕となりました。

 ティン・ホイッスル、ロー・ホイッスル、アイリッシュ・フルート、マンドリンなどが活躍した今回のライブ、ケルト風味満点のサウンドが楽しめました。そして、窪田ミナの作り出すメロディの魅力をあらためて実感しました。窪田ミナの音楽あっての『ゲゲゲの女房』でしたね。ときにユーモラス、ときにシリアス、また、ときにあたたかく、ときにノスタルジックに。『ゲゲゲの女房』の音楽の豊かさを実感したステージでした。
 そして、『ゲゲゲの女房』以外の曲もよかった。やはり『マイリトルシェフ』と『ARIA』は思い出深い仕事なのでしょう。こういう形で映像音楽が聴けるのはとても貴重です。ぜひ、オリジナル曲もまじえて、第2弾、第3弾と続けてほしいと思います。

モーメント 窪田ミナ
 1st オリジナル・ソロ・アルバム。「マイリトルシェフ」「ウンディーネ」のセルフカヴァーも収録。

 : モーメント

ゲゲゲの女房 オリジナル・サウンドトラック
ゲゲゲの女房 オリジナル・サウンドトラック2

 :ゲゲゲの女房 オリジナル・サウンドトラック  :ゲゲゲの女房 オリジナル・サウンドトラック2

続きを読む "窪田ミナ 1st ソロ・ライブ!" »

2010年9月26日 (日)

窪田ミナ「ゲゲゲの女房」サントラ第2弾!

 9月25日で最終回を迎えた『ゲゲゲの女房』。サウンドトラック・アルバムの第2弾が9月15日に発売されました。私は解説を書かせていただきました。

 窪田ミナさんの音楽のすばらしさはいまさら言うまでもないところ。サントラ第2弾には、後期のエピソードのために追加された音楽を中心に選曲・収録されています。
 聴きどころは、茂の漫画にかける情熱を表現した「鬼気迫る背中」、第21週「戦争と楽園」のエピソードで印象的に使用された「悲劇の島」「生命の星」、別れをテーマにした「鎮魂歌」、南明奈演じる漫画家はるこのテーマ「星とバンビ」、ユーモラスな「多忙執筆体制始動」、妖怪の曲「森の精霊」など。ケルト音楽や民族楽器を取り入れ、日常音楽にとどまらない広がりと深みをたたえたサウンドが魅力的です。

 NHKの朝ドラでサントラ2枚目が出るのは『ぴあの』以来の快挙。2枚合わせて、『ゲゲゲの女房』のために録音された音楽のおよそ80%が収録されました。1枚目と合わせてお楽しみください。

 NHKの『ゲゲゲの女房』公式サイトでは、窪田ミナさんのインタビューが公開されました。
 ⇒ゲゲゲの音楽は終わらない

 また、9月27日には窪田ミナ初のソロ・ライブが開催されます。ご都合つく方はぜひ!

 <mina kubota first live>
  南青山MANDALA
  開場:18:30 開演:19:30
  料金:¥4,200

ゲゲゲの女房 オリジナル・サウンドトラック2

 : ゲゲゲの女房 オリジナル・サウンドトラック2

「TBSサントラ大作戦」終了しました!

 9月20日に開催したイベント、Soundtrack Pub【Mission#13】「TBSサントラ大作戦」終了しました。
 お越しいただいたみなさま、ありがとうございました!

 Dscf3211640

 放送局別特集という新たなシリーズの第1弾、いかがだったでしょうか。

 当日はTwitterでの実況中継という新しい試みにも挑戦。

 イベントの流れ、紹介した曲、参加者のコメントなどをTogetterで見ることができます。⇒http://togetter.com/li/48621

 セットリストはまたのちほど。

 では、また次回11月のSoundtrack Pubでお会いしましょう!

↓開催告知文です。記録として残しています。

続きを読む "「TBSサントラ大作戦」終了しました!" »

2010年9月14日 (火)

蒔田尚昊と冬木透の宇宙 Vol.3

 9月10日、横浜みなとみらホール 小ホールで開催されたコンサート「蒔田尚昊と冬木透の宇宙 Vol.3」に足を運びました。

 冬木透先生が本名の蒔田尚昊名義で書いた純音楽作品と、冬木透名義で書いた楽曲を演奏するコンサート。今回で3回目です。
 以前も紹介しましたが、演奏するのは、冬木先生の教え子たち。ピアノが4人、ヴィオラ1人、パーカッション1人という変則的な編成ですが、毎回工夫をこらした選曲とアレンジで楽しませてくれます。

 コンサートの前半は蒔田尚昊作品。
 女声合唱のために書かれた組曲「きこえてくるのは…」はヴィブラフォンとピアノによる演奏で。声楽曲「哀歌」はヴィオラとピアノによる緊張感に満ちた演奏。混声合唱とオルガンのために書かれた「黙示録のためのモテット」は2台のピアノにアレンジされて演奏されました。
 後半の1曲目も蒔田尚昊名義による「ピアノコンチェルティーノ」。これは日本の童謡を題材にピアノとオーケストラのために書かれた小協奏曲です。

 そして目玉は、冬木透作曲「交響詩 ザ☆ウルトラマン」。
 1979年のアニメ作品『ザ☆ウルトラマン』のために書かれた曲で、当初から三管編成の交響詩として発想されたものです。私の大好きな作品。演奏会で取り上げられるのはこれがはじめてではないでしょうか。

 これまでの「蒔田尚昊と冬木透の宇宙」では、「交響詩 ウルトラセブン」「交響曲 ウルトラコスモ」が取り上げられ、それぞれに聴きごたえのある演奏を披露してくれましたが、今回の「ザ☆ウルトラマン」では、これまで以上にアレンジが工夫されていました。
 用意されたパーカッションはティンパニ4台、スネアドラム、バスドラム、ハイハット、ヴィブラフォン、ドラ、グランカッサ、グロッケンシュピールなどステージがいっぱいになるほど。それにトライアングル、クラベスなどが加わります。このパーカッションが大活躍して少人数でも厚みのある迫力満点のサウンドが生まれてくるのです。

 また、原曲の第4楽章と第5楽章を入れ替えた構成に驚くとともに納得。第5楽章は、原曲では挿入歌「ウルトラマン賛歌」をオーケストラと混声合唱で奏でる6分にもおよぶ大曲です。しかし、大編成のオーケストラならじっくり楽しめるこの曲をそのまま小編成にアレンジして聴くのは無理がある。そのため、小編成用にアレンジし直した第5楽章を4曲目に置き、よりダイナミックで変化のある第4楽章を終曲に持ってきたわけです。
 このアレンジは大成功でした。緊迫感に満ちた敵の襲来からウルトラの戦士たちの大激闘で終わる第4楽章で締めくくったことで、興奮と高揚感を持って聴き終えることができました。ウルトラマン、ウルトラセブンなどの歴代ウルトラマンのモチーフがちらちらと登場するアレンジは「交響曲 ウルトラコスモ」をほうふつさせ、にやりとさせられます。

 アンコールは、ステージに上がった冬木先生のタクトで「ウルトラセブンのうた」。冬木先生は指揮をしながらビブラスラップを叩いて演奏にも参加していましたよ。演奏しているメンバーと冬木先生がほんとうに楽しそうで、どこかほこらしげに見えたのが印象的でした。

<set list>

  1. 組曲「きこえてくるのは…」(2005-2006:蒔田尚昊)
  2. 哀歌 (1964:蒔田尚昊)
  3. 黙示録によるモテット I.IV.VII.(2001:蒔田尚昊) (休憩)
  4. ピアノコンチェルティーノ
    「ずいずいずっころばし」「かごめかごめ」「秋祭りのロンディーノ」(2003:蒔田尚昊)
  5. 交響詩「ザ☆ウルトラマン」(1979:冬木透)

<アンコール>

  • ウルトラセブンのうた (指揮:冬木透)

続きを読む "蒔田尚昊と冬木透の宇宙 Vol.3" »

2010年9月 8日 (水)

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」全記録全集

 2009年に公開された劇場アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の全記録全集が発売されました。

 2冊構成で、BOOK1には、全カット&台詞を収録した「FILMSTORY」と音楽キューシート、追加台本集などを、BOOK2には、設定資料集とスタッフインタビュー、宣伝素材集などを収録。A4版×2冊で650ページ以上のボリューム。貞本義行の描きおろし「綴込ポスター」2点付。初版限定特典は、画コンテ集と劇場上映生フィルムコマです。

 「序」に続き、今回も音楽・鷺巣詩郎さんのインタビューのお手伝いをさせていただきました(メイン取材・執筆は氷川竜介さん)。
 音楽ファンには、インタビューとともに、キューシートも興味深いと思います。キューシートとは、映像のどのカットにどんな曲をつけるか指示したもの。音楽設計の要となるものです。このキューシートをもとにどんな曲が作られていったのか、サントラ盤を聴きながらひもといていくのも興味深いでしょう。

 1万円を超える高額商品ではありますが、内容、ボリュームからすれば、むしろお買い得感のある大著。アニメ創りの秘密に近づきたいと思う方はぜひお手元に。

 カラーのサイトで、立ち読みができます。
 ⇒『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 全記録全集』立ち読みページ開設

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 全記録全集

 : ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 全記録全集

★サントラ盤も発売中

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 オリジナルサウンドトラック SPECIAL EDITION [Limited Edition]

 : ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 オリジナルサウンドトラック SPECIAL EDITION

2010年9月 1日 (水)

川井憲次「科捜研の女」のサントラ初登場!

 川井憲次音楽による『科捜研の女』のサウンドトラック盤が発売されました。私は解説を書いています。

 『科捜研の女』は1999年に放映開始された沢口靖子主演のミステリードラマです。2001年に放映された第3シリーズから川井憲次さんが音楽を担当しています。10年以上続くシリーズでありながら、音楽が商品化されるのは、これがはじめて。まさに待望の1枚です。

 シリーズごとに少しずつ音楽が追加され、テーマ曲も何度かリニューアルされています。今回のサントラ盤には、第3~第10シリーズの音楽の中から代表的な楽曲を収録。『科捜研の女』10年の歴史を凝縮したアルバムになりました。
 なにせ、10年間に作られた楽曲は160曲以上。演奏時間にして4時間を超える音源がストックされていました。その中から、川井憲次さん自身が選曲し、構成したのが今回のアルバムです。曲順は録音年順には並べず、音楽アルバムとして聴きやすいように考えられています。

 曲タイトルは、あえて音楽メニューどおりとしました。一見そっけないタイトルが、かえってクールな印象ではないでしょうか。タイトルのあとに録音年を2桁で付記して、どのシリーズの楽曲であるのかわかるようにしています。中には、録音年が異なる同じタイトルの曲も登場します。こうした手がかりから、川井憲次さんが、音楽メニューに対してどのようにアプローチしたかを想像(推理)するのも一興でしょう。

 ブックレットには、テレビ朝日プロデューサー・菊池恭氏と川井さんのコメント入り。解説はサントラファン・川井憲次ファンでない人も対象に考えて、あまりマニアックになりすぎないようにしました。川井憲次作品に関わるのは『機動警察パトレイバー』のワーナー盤リイシューの仕事以来。新作アルバムに参加できてうれしかったです。

 音楽は海外ミステリードラマを思わせるカッコよさがあり、警察ドラマだけに『パトレイバー』に通じるサウンドも。川井節が満喫できます。「アニメでもSFでもないサントラはどうも・・・」と手を出すのを控えている人は思いなおして買うべし!

科捜研の女 オリジナル・サウンドトラック

 : 科捜研の女 オリジナル・サウンドトラック

続きを読む "川井憲次「科捜研の女」のサントラ初登場!" »

« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »