Soundtrack Pub

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

« 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」全記録全集 | トップページ | 「TBSサントラ大作戦」終了しました! »

2010年9月14日 (火)

蒔田尚昊と冬木透の宇宙 Vol.3

 9月10日、横浜みなとみらホール 小ホールで開催されたコンサート「蒔田尚昊と冬木透の宇宙 Vol.3」に足を運びました。

 冬木透先生が本名の蒔田尚昊名義で書いた純音楽作品と、冬木透名義で書いた楽曲を演奏するコンサート。今回で3回目です。
 以前も紹介しましたが、演奏するのは、冬木先生の教え子たち。ピアノが4人、ヴィオラ1人、パーカッション1人という変則的な編成ですが、毎回工夫をこらした選曲とアレンジで楽しませてくれます。

 コンサートの前半は蒔田尚昊作品。
 女声合唱のために書かれた組曲「きこえてくるのは…」はヴィブラフォンとピアノによる演奏で。声楽曲「哀歌」はヴィオラとピアノによる緊張感に満ちた演奏。混声合唱とオルガンのために書かれた「黙示録のためのモテット」は2台のピアノにアレンジされて演奏されました。
 後半の1曲目も蒔田尚昊名義による「ピアノコンチェルティーノ」。これは日本の童謡を題材にピアノとオーケストラのために書かれた小協奏曲です。

 そして目玉は、冬木透作曲「交響詩 ザ☆ウルトラマン」。
 1979年のアニメ作品『ザ☆ウルトラマン』のために書かれた曲で、当初から三管編成の交響詩として発想されたものです。私の大好きな作品。演奏会で取り上げられるのはこれがはじめてではないでしょうか。

 これまでの「蒔田尚昊と冬木透の宇宙」では、「交響詩 ウルトラセブン」「交響曲 ウルトラコスモ」が取り上げられ、それぞれに聴きごたえのある演奏を披露してくれましたが、今回の「ザ☆ウルトラマン」では、これまで以上にアレンジが工夫されていました。
 用意されたパーカッションはティンパニ4台、スネアドラム、バスドラム、ハイハット、ヴィブラフォン、ドラ、グランカッサ、グロッケンシュピールなどステージがいっぱいになるほど。それにトライアングル、クラベスなどが加わります。このパーカッションが大活躍して少人数でも厚みのある迫力満点のサウンドが生まれてくるのです。

 また、原曲の第4楽章と第5楽章を入れ替えた構成に驚くとともに納得。第5楽章は、原曲では挿入歌「ウルトラマン賛歌」をオーケストラと混声合唱で奏でる6分にもおよぶ大曲です。しかし、大編成のオーケストラならじっくり楽しめるこの曲をそのまま小編成にアレンジして聴くのは無理がある。そのため、小編成用にアレンジし直した第5楽章を4曲目に置き、よりダイナミックで変化のある第4楽章を終曲に持ってきたわけです。
 このアレンジは大成功でした。緊迫感に満ちた敵の襲来からウルトラの戦士たちの大激闘で終わる第4楽章で締めくくったことで、興奮と高揚感を持って聴き終えることができました。ウルトラマン、ウルトラセブンなどの歴代ウルトラマンのモチーフがちらちらと登場するアレンジは「交響曲 ウルトラコスモ」をほうふつさせ、にやりとさせられます。

 アンコールは、ステージに上がった冬木先生のタクトで「ウルトラセブンのうた」。冬木先生は指揮をしながらビブラスラップを叩いて演奏にも参加していましたよ。演奏しているメンバーと冬木先生がほんとうに楽しそうで、どこかほこらしげに見えたのが印象的でした。

<set list>

  1. 組曲「きこえてくるのは…」(2005-2006:蒔田尚昊)
  2. 哀歌 (1964:蒔田尚昊)
  3. 黙示録によるモテット I.IV.VII.(2001:蒔田尚昊) (休憩)
  4. ピアノコンチェルティーノ
    「ずいずいずっころばし」「かごめかごめ」「秋祭りのロンディーノ」(2003:蒔田尚昊)
  5. 交響詩「ザ☆ウルトラマン」(1979:冬木透)

<アンコール>

  • ウルトラセブンのうた (指揮:冬木透)

ウルトラマン生誕40周年記念 ウルトラサウンド殿堂シリーズ(8) ザ☆ウルトラマン
 「交響詩 ザ☆ウルトラマン」の原曲はこちらで。当ブログでもたびたび紹介している名盤。宮内國郎、冬木透の共演が聴けるすばらしい1枚。通称「スクランブル・テーマ」も収録されています。

 : ザ☆ウルトラマン

« 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」全記録全集 | トップページ | 「TBSサントラ大作戦」終了しました! »