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2012年8月29日 (水)

ミュージックファイル20周年

 バップの「ミュージックファイルシリーズ」が20周年を迎えたということで、オフィシャル・サイトがリニューアルされています。

Music File series Official Site

 ミュージックファイルシリーズの開始は1992年。当時バップの社員だった高島幹雄さんの企画でした。以降、シリーズは高島さんの企画・制作でタイトルを重ね、10年にわたって続きました。そのあたりの経緯はオフィシャル・サイトに記されています。

 まずは、20周年おめでとうございます。バップでのシリーズは10年で200点を越えましたが、高島さんのバップ退職とともにシリーズは中断。しかし、コロムビアやウルトラヴァイブ等の他社から発売される高島さん企画・制作の商品にも「ミュージックファイル」のタイトルは受け継がれてきました。そういう意味で、シリーズは今も現役、継続中なのです。

 で、20周年と聞いて思うのは、「もう20年!」ということですよ。ミュージックファイルが登場したとき、白いバックにタイトルロゴだけのデザインを見て、「なんだか地味だけど、面白いラインナップのCDが出たな」と思いました。それまで、現役番組でない旧作の復刻・発掘サントラの主流は、アニメや特撮ものが中心でした。キャラクター人気に支えられたタイトルが売れていた。だから、パッケージにもキャラクターを使用するのが当然だったわけです。
 そこに現れたミュージックファイルシリーズは、番組の写真を使用しないタイトルだけのジャケット。ここに、(予算の都合などもあったと思いますが)音楽だけで勝負しようという意欲を感じましたね。ここから日本のサウンドトラック状況は変わったと言ってもよい。「キャラクターを使わなくてもサントラって成立するんだ」とわかったわけです。

 とはいえ、実は「ミュージックファイル」の初期のラインナップはあまり買ってないんです。初期にリリースされた作品は刑事ドラマ・探偵ドラマ(「伝説のアクションドラマ音楽全集」)と青春ドラマ(「伝説の青春ドラマ音楽全集」)。実は私、刑事ドラマも青春ドラマもあまり好きではないんです(嫌いだということではなく、関心が薄い…思い入れがないということです)。たぶん買ったのは『俺たち勲章』『Gメン'75』『サインはV』ぐらいだったと思います。この3作品は番組と音楽が好きだった。

 だけど、次の「懐かしのテレビまんがBGMコレクション」は飛びつきました。ラインナップが『ど根性ガエル』『侍ジャイアンツ』『アイアンキング』『流星人間ゾーン』『電人ザボーガー』。これらの作品って、ファンに人気があるアニメ・特撮作品の主流ではないわけですよ。ちょっと渋いセレクションになっている。でも、だからこそ、衝撃的でした。

 このあと、90年代のサントラ状況って、ちゃんと振り返るとそうとう面白かったと思います。87年頃にアナログレコードからCDへの切り替えがあって、まだまだCDで買えるサントラってそんなにそろってなかった。そこにチャンスとニーズがあったわけです。新作・旧作入り乱れて、充実したラインナップが世に出た時代でした。

 ミュージックファイルは、そんな「90年代サントラ黄金時代」のさきがけとなったシリーズでした。タイトルを重ねることで、ファンも増え、メディアの注目も集まり、他社も旧作サウンドトラックの発売に力を入れるようになった。正のスパイラルが働いていたんです。

 今、サントラが(CD自体が)売れない時代と言われます。そうなった原因の分析は措くとして、そういう時期にミュージックファイルのサイトがリニューアルされたのは、すごく意義あることと思います。なにより、これまで発売されたタイトルが見やすくまとめられたのがいい。古くからのサントラ・ファンが楽しむだけでなく、新しいサントラ・ファンを増やすきっかけにもなると思うのです。タイトルを見ているだけで、「こんなものも出ていたんだ」「これとこれは同じ作曲家だったのか」「サントラってこんなにいろんなジャンルがあるんだ」と興味が広がるはずです。
 うれしいことに、オフィシャル・サイトのリストからは、在庫のある商品を購入することができます。「これは」とピンときたタイトルを買って聴いてみてほしい。Amazonでは品切れになっている商品が買えたりするので、古くからのファンもぜひチェックしてみてください。

 20周年を機に、ミュージックファイルの新しい展開もあるとか。すでに配信アルバムが発表されていますね。今後の広がりに注目しています。

Music File series Official Site

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