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2012年8月14日 (火)

スター・ウォーズ in コンサート

 8月12日、東京国際フォーラムAホールで開催された「スター・ウォーズ in コンサート」の東京最終公演に足を運びました。

 「スター・ウォーズ」シリーズ全6作の音楽を、交響組曲風の構成とアレンジで演奏する内容。演奏は東京フィルハーモニー。指揮はマーク・ワターズ。全編にわたって大スクリーンに映像が映し出され、演奏ともども楽しめる趣向でした。

 1曲目は「あのテーマが来るぞ」と思って待ち構えていると、「20世紀フォックス・ファンファーレ」。もう会場は拍手喝采ですよ。映画館で映画が始まる前に聴くおなじみの曲だし、サウンドトラックもこの曲から始まります。粋な演出でした。

 ステージを観て思ったのは、「意外と小編成だなぁ」ということ。弦が10・8・6・6・5。木管(フルート・オーボエ・クラリネット・ファゴット)が3本ずつ。ホルンが5本。トランペット、トロンボーンが各4本。チューバ1本。サックスが3本。ほかにハープ、ピアノ、パーカッションという編成。「さすが映画音楽のコンサート」と思ったのは、パーカッションが(ティンパニ、ドラムス含め)7人もいること。コントラバスが5本というのも映画音楽ならではのバランスです(このサイズの編成だとふつう2本くらい)。ただ、弦や金管はこの倍はいるかと思ってました。

 東京フィルの演奏はすばらしかったです。オリジナルのニュアンスや表現を求める人には不満があるかもしれませんが、2時間をだれることなくしっかり聴かせる。

 曲目はエピソード1からエピソード6まで、物語の流れを追う選曲になっています。C3POを演じた俳優、アンソニー・ダニエルズが登場して、曲のあいだを生のナレーションでつなぐ構成。「スター・ウォーズ」シリーズ全6作に出演した役者ですから、これ以上ない配役です。

 ただ、内容のよさに比べて会場で売っていたプログラムがいただけない。40cm×30cmの大判で持ち帰りにくいのはおくとしても、3000円もする商品なのに演奏曲目が書かれていないのはコンサートのプログラムとしてどうなのか。ファンのためにも、曲解説までしっかり掲載すべきところです。

 本コンサートでは全編にわたって映像が映し出されます。映像が使われるのは映画音楽のコンサートではよくあることですが、ここでは映像が補助的な演出ではなく、演奏と同じくらい重要な要素になっています。
 私はどちらかというと映画音楽コンサートには映像はないほうがよいと思っています。そのほうが演奏に集中できるから。しかし、「スター・ウォーズ in コンサート」については、始まって少しして「こういうイベントなんだ」と気づき、映像を観ながら音楽を楽しむようにしました。
 つまりこれは、映像と音楽、そして、照明やナレーションまでもがトータルで構築されたステージ・イベントなんですね。ミュージカルやディズニーランドのアトラクションのように、完成されたコンテンツとして、世界各地で公演されているわけです。純粋なコンサートとは違うものと思ったほうがよい。だから「スター・ウォーズ コンサート」ではなく、「スター・ウォーズ in コンサート」と命名されているわけです。
 でも、これはこれでよいと思いました。なにより、親子連れや若い人たちが会場に来て楽しんでいる。もはや「スター・ウォーズ」はSFファンや特撮映画ファンのものではなく、家族やカップルで楽しむコンテンツなんです。これをきっかけに映画音楽にも興味を持ってもらえたらうれしい。物販ではCDが早々と売り切れていましたから、イベントの意義はあったと思います。

 いっぽうで、これが映像音楽のコンサートのお手本にならないのもたしか。なにせ、照明も映像もナレーションも、プロフェッショナルがしっかり構築してエンタテインメントのステージとして完成させているんですから。国内の映画音楽コンサートでは、そこまでの手間とコストはかけられない。
 だけど、日本にもスタジオ・ジブリ作品や「宇宙戦艦ヤマト」「ガンダム」「エヴァ」「ゴジラ」「ウルトラマン」など、人気の面でも音楽的にもこうしたコンサートが開催できるコンテンツがあるはずなんです。アニメソングのステージだけでなくて、子どもたちや若い人が会場に足を運ぶオーケストラの演奏会がもっと増えるとよいな、と切実に思いました。

ベスト・オブ・スター・ウォーズ ~ミュージック・アンソロジー~
 新録ではなく、サウンドトラック音源から「スター・ウォーズ」全6作の代表曲を集めた画期的コンピレーション。本コンサートの選曲とも共通しています。

 : アルバム・ジャケット

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