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2012年8月30日 (木)

冨田勲、初音ミクと共演

 冨田 勲先生の新作交響曲「イーハトーヴ」の世界初演公演が、来る11月23日(金・祝)に東京オペラシティコンサートホールで開催されます。

 指揮が大友直人、演奏は日本フィルハーモニー交響楽団とシンセサイザー(篠田元一)、合唱団の共演。そして一番のトピックは、初音ミクが特別出演することです。
 ボーカロイドとして誕生し、ヴァーチャル・アイドルの代表として『ユリイカ』で特集までされちゃった初音ミクですよ。3Dイメージでステージに出演し、歌も披露してくれるらしい。
 さすが、新しい試みに挑戦し続ける冨田先生です。
 このコンサートの情報が発表されると、「冨田勲 初音ミクと共演!」のニュースがネット上にたちまち拡散されました。

 しかし、初音ミクばかりが注目されるのはちょっとさびしい(ニュース性はありますけど)。

 「イーハトーヴ」のタイトルが伝えるとおり、新作交響曲は宮沢賢治の世界にインスパイアされたものです。冨田先生はこれまでにもシンセサイザーによる組曲「銀河鉄道の夜」(アルバム『冨田 勲の世界』(1977)収録)や映画音楽「風の又三郎 ガラスのマント」(1989)といった宮沢賢治作品をモチーフとした作品を発表しているし、近年のインタビューでも「宮沢賢治の世界で交響曲を書きたい」と言われていたのですね。
 冨田先生にとって宮沢賢治のは古くから関心のあるテーマであり、今回、念願であった作品が完成したわけです。冨田先生が宮沢賢治の世界からどんな音楽を創り出したのか。そこを聴きたい。

 サウンドにこだわる冨田先生ですから、今回のコンサートも、オーケストラとシンセサイザーが共演する斬新なスタイルになっている。ただ、その試み自体は、これまでの冨田先生のコンサートでも行われていました。
 で、ここからは想像ですけれど、冨田先生は「宮沢賢治の世界をステージ上に構築するために、どんなしかけがいいだろうか?」と考えたと思うのです。シンセサイザーやサラウンドや映像を使ったコンサートはもうやった。宮沢賢治といえば、山猫や電信柱や又三郎など、現実と幻想のあわいで生き生きと活躍するキャラクター=妖精や精霊みたいな存在が大きな魅力であり、なくてはならない要素だ。宮沢賢治の世界を歌うのは生身の人間よりも、そういう存在でなくては。現代の妖精といえば…そうだ、デジタルの世界に住む歌姫・初音ミクがいるじゃないか! と、パキパキとアイデアが固まって、「ねえ、こんどのコンサートに初音ミクを出演させたいと思うんだ」とコンサートスタッフに相談するしだいになったのではないかと。そうだったら楽しいなぁと思います。

 コンサートでは、「交響詩ジャングル大帝≪2009年改訂版≫」「源氏物語幻想交響絵巻」なども演奏されるらしいので、冨田ファンは必聴ですよ。チケットはチケットぴあなどで発売中です。詳細は下記サイトを参照ください。

冨田勲新制作「イーハトーヴ」交響曲世界初演公演

 Tomita_ihatov

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