Soundtrack Pub

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2018年9月22日 (土)

訃報:小田裕一郎さん

 

 『日本懐かしアニソン大全』でも楽曲を取り上げた作曲家の小田裕一郎さんが9月17日に亡くなりました。

 心より哀悼の意を表します。

 小田さんとアニメソングといえば、映画『地球へ…』の主題歌「地球へ… Coming Home To Terra」を皮切りに、『六神合体ゴッドマーズ』『愛してナイト』『CAT'S EYE』『忍者戦士飛影』など数々の人気作品の主題歌が思い浮かびます。
 『うる星やつら』の4代目オープニング主題歌「Chance on Love」、『魔法の天使クリィミーマミ』の2代目エンディング主題歌「LOVEさりげなく」も小田さんの作曲でした。

 『CAT'S EYE』の主題歌「CAT'S EYE」の大ヒットはアニメソングと歌謡曲の垣根を取り払い、その後のアニメ音楽ビジネスを変えました。

 ファンにも人気の高い『六神合体ゴッドマーズ』のエンディング曲「愛の金字塔」は、もともとオープニング用に作られたものでした。作詞・三浦徳子、作曲・小田裕一郎のコンビは、放送開始前年の松田聖子のヒット曲「青い珊瑚礁」と同じスタッフ。従来のロボットアニメ主題歌のイメージを打破するものを…というスタッフの意気込みが感じられる名曲です。

 小田裕一郎さん、すばらしい楽曲の数々をありがとうございました。

作曲家の小田裕一郎さん死去 「青い珊瑚礁」「キャッツ・アイ」 (産経ニュース)

2018年7月20日 (金)

今年のSF大会は欠席です

 2018年7月21日(土)~22日(日)の日程で開催される「第57回日本SF大会 ジュラコン」ですが、今年は欠席します。

 なので、「空想音楽大作戦」はありません。

 また来年、ご縁がありましたら。

 参加されるみなさま、猛暑の中、どうぞお気をつけて。

2018年5月14日 (月)

木下忠司さん、東海林修さん、井上堯之さんの訃報

 木下忠司さん、東海林修さん、井上堯之さんの訃報を続けて聞きました。
 残念です。心より哀悼の意を表します。

 4月30日に102歳で永眠した木下忠司さんは日本を代表する映画音楽作家のひとり。『二十四の瞳』『野菊のごとき君なりき』『喜びも悲しみも幾年月』『衝動殺人、息子よ』など実兄・木下恵介監督と組んだ数々の作品や東映の「トラック野郎シリーズ」などで活躍しました。木下恵介監督とのコンビではTBSのドラマシリーズ「木下恵介アワー」の音楽も手がけています。もっとも親しまれたのは、『水戸黄門』、『特捜最前線』というテレビの2大長寿シリーズの音楽でしょう。
 特撮・アニメファンとしては映画『ガメラ対バルゴン』『ちびっ子レミと名犬カピ』、TVアニメ『カリメロ』の音楽が好きでした。東映動画の初の長編アニメ映画『白蛇伝』の音楽も木下忠司さん。アニメ音楽にとっても重要な人です。日本人好みの旋律の中にバイタリティを感じさせる人生の応援歌とも呼べる音楽が忘れられません。

音楽家・木下忠司さん死去 (朝日新聞)

 4月30日に85歳で亡くなった東海林修さんはNHK『ステージ101』の音楽監督でも活躍したポップス界の名アレンジャー。60~70年代には沢田研二「危険な二人」、中尾ミエ「可愛いベイビー」などの歌謡曲のアレンジで日本のポップス・サウンドを先導しました。アニメファンとしてはやはり劇場版『コブラ』と『さよなら銀河鉄道999』、TVアニメ『THE かぼちゃワイン』、OVA『ブラックジャック』の音楽が心に残ります。TVアニメ『まんが偉人物語』の主題歌でかまやつひろしが歌った「つづけ青春たちよ」「ありの大統領」の作・編曲も東海林さんでした。シンセサイザー音楽の第一人者でもあり、コロムビアの「デジタル・トリップ」シリーズはアニメ音楽の楽しみ方を広げたアルバムとして再評価が待たれます。

作曲・編曲家の東海林修さん死去 (朝日新聞)

 5月2日に77歳で亡くなった井上堯之さんは言わずと知れたザ・スパイダーズのギタリスト。大野克夫さんとともに井上堯之バンドで『太陽にほえろ!』『傷だらけの天使』『寺内貫太郎一家』『前略、おふくろ様』などの音楽を手がけ、日本のTVドラマに新しいサウンドをもたらしました。ロックのアルバムみたいに聴けるドラマサントラの登場はドラマ音楽を聴く新しいファンを開拓したと思います。作曲家として映画『雨のアムステルダム』『傷だらけの天使』等の音楽も担当。忘れられないのはジュリーが主演した『太陽を盗んだ男』です。サントラもカッコよかった。

「ザ・スパイダース」ギタリストの井上堯之さん死去 (朝日新聞)

 すばらしい作品をありがとうございました。どうぞやすらかに。

2018年4月 8日 (日)

高畑勲監督やすらかに

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   4月5日、高畑勲監督が亡くなりました。
 残念です。
 心より、哀悼の意を表します。

 少年時代に出会った『母をたずねて三千里』と『赤毛のアン』には大きな感銘を受けました。特に『赤毛のアン』は人生観を左右するほどの影響を受けた作品です。

 『アルプスの少女ハイジ』は放送当時は(『宇宙戦艦ヤマト』に夢中だったこともあり)熱心に観ておらず、後年通して観て心をゆさぶられました。

 まだビデオソフトもない時代、地元の大学の学園祭で上映された『太陽の王子ホルスの大冒険』を友人たちと観に行ったのも忘れられない思い出です。

 『ハイジ』同様、あとでまとめて観て大好きになったのが『じゃりン子チエ』。『パンダコパンダ』に通じるユーモア演出が最高で、なんど観ても楽しめる味わい深い作品です。

 高畑監督作品といえば、こだわりぬいた画作りと演出が語られることが多いですが、高畑監督は音楽にも造詣が深い人でした。どの作品も、定型的なアニメ音楽から離れた、純度の高い音楽が印象に残ります。
 『ホルスの大冒険』『セロ弾きのゴーシュ』『柳川堀割物語』『火垂るの墓』の間宮芳生、『パンダコパンダ』の佐藤允彦、『母をたずねて三千里』の坂田晃一、『赤毛のアン』の三善晃と毛利蔵人、映画『じゃりン子チエ』『おもひでぽろぽろ』の星勝、『ホーホケキョ となりの山田くん』の矢野顕子ら、アニメの音楽をほとんど手がけていない作曲家が高畑作品の音楽を担当していることからも、音楽へのこだわりが感じられます。『アルプスの少女ハイジ』の渡辺岳夫も、流れ作業のように作られるテレビの音楽に疑問を感じていた時期に『ハイジ』に出会い、自らの作風とアニメ音楽への取り組み方を大きく変えることになりました。

 私自身は、仕事で『赤毛のアン』『母をたずねて三千里』『じゃりン子チエ』(DVD/BD同梱)のサウンドトラック・アルバムを作る機会を得ました。『アルプスの少女ハイジ』はオリジナル版ではありませんが、2巻構成で作られた総集編のサントラ(DVD同梱)と冬木透編曲・構成の「管弦楽と室内楽による組曲 アルプスの少女ハイジ」のCD化を手がけることができました。どれも大好きな作品ゆえ、精魂をこめて作りました。
 残念ながら生前の高畑監督にお話をうかがうことはできませんでしたが、高畑作品の音楽商品に関わることができて、光栄でしたし、幸せでした。

 すばらしい作品をありがとうございました。
 どうぞ、やすらかに。

2017年12月25日 (月)

コミックマーケット93新刊情報

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 冬のコミックマーケット93で新刊を発行します。

 「劇伴倶楽部 Vol.14 THE MUSIC OF YAMATO 1974 ~宇宙戦艦ヤマト(1974)の音楽世界~」

 『宇宙戦艦ヤマト』第1作の音楽の研究本です。『さらば宇宙戦艦ヤマト』(1978)以降の作品は取り上げていません。

 それどころか、1977年に発売されたドラマ編LPや「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」、1977年公開の劇場版やオールナイト・ニッポンのラジオドラマなどもオミットしました。本当は取り上げるつもりでしたが、時間が足りなくなってあきらめました。
 『ヤマト』第1作の主題歌とオリジナルBGMのみに特化した研究本です。
 それでも90ページを超える本になりました。

 パイロットフィルムの音楽解説や宮川泰による録音時のクレジットなど、これまで『ヤマト』の研究書や音楽商品であまり取り上げられなかった情報を盛り込んでいます。

 『宇宙戦艦ヤマト』は個人的に思い出深い作品です。「THE MUSIC OF」のタイトルでは『伝説巨神イデオン』『海のトリトン』の研究本を作ってきましたが、今回は個人的体験を深く反映したものになりました。

 手を付けたのは12月に入ってから。突貫工事で仕上げたので誤字や誤記等が残っていますがご容赦ください。

 目次などは下記リンク先で紹介しています。
 劇伴倶楽部 Vol.14 THE MUSIC OF YAMATO(1974) ~宇宙戦艦ヤマト(1974)の音楽世界~

頒布場所は

 コミックマーケット93
 12月30日(土) ※2日目

 東 D-53b 劇伴倶楽部

です。会場でお会いしましょう。

2017年12月17日 (日)

訃報 島田満さん

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 Soundtrack Pubの準備中に、脚本家・島田満さんの訃報を聞きました。

 80年代に『Dr.スランプ アラレちゃん』でデビュー。世界名作劇場『若草物語 ナンとジョー先生』『ロミオの青い空』『こんにちは、アン』、『魔法の天使クリィミーマミ』『ONE PIECE』など多くの作品に参加した脚本家です。

 『ロミオの青い空』と『ジュエルペットてぃんくる』の完全版サントラを作る機会を得たとき、じっくりと島田さん脚本の作品と向き合い、ドラマ作りの巧みさ、キャラクターの心情を描く愛情あふれる筆致に感動したことを覚えています。

 58歳。まだまだ活躍してほしかったです。残念です。

 心より哀悼の表します。

アニメ脚本家・島田満さん死去 (オリコン・ニュース)

 先日のSoundtrack Pubでも追悼の1曲が捧げられました。

2017年11月25日 (土)

『ペリーヌ物語』~鶴ひろみさんの思い出に

 11月16日に急逝した鶴ひろみさんの訃報。深い衝撃と哀しみに茫然としました。

 鶴ひろみさんといえば、1978年に放送された『ペリーヌ物語』です。1月1日から12月31日まで1週も休まずに全53話を放送した今では考えられないTVシリーズでしたが、その話数を使ってじっくり描かれたドラマが心に残る作品でした。同時期(1977年10月~1978年10月)に同じマロ原作のTVアニメ『家なき子』を放送していましたが、対照的な作風の作品ながら、どちらも大好きでした。

 ペリーヌ役の鶴ひろみさんは子役出身でアニメの仕事はこれが初めて。番組スタート時は17歳の高校生。放送中に18歳になった鶴ひろみさんの、大人の声優とは違う生々しい肉体性と瑞々しさを感じさせる芝居が新鮮でした。

 『ペリーヌ物語』の前半はお母さんとロバのパリカールと一緒に旅をする話。しかし、前半のエピソードはアニメのオリジナルで、原作(『家なき娘』)はペリーヌがパリに着いてお母さんが亡くなるところから始まります。
 ペリーヌはとある事情から素性を隠して祖父が経営するマロクールの工場で働き始めます。実はそこからが『ペリーヌ物語』の真骨頂で、原作でもそうですが、子ども向け作品とは思えない心理劇のような展開になっていくわけです。

 放送当時は、この後半が前半に比べて地味だと思っていましたが、後年見直すと、ぐいぐい引き込まれます。宮崎晃の脚本がすばらしく、さりげない言葉や芝居でキャラクターの心情を伝える作劇がみごとです(まさに『家なき子』と対照的)。
 長い話数を生かして周到な伏線を引いてあり、それが収束する第49話「幸せの涙が流れる時」の緊張感とカタルシスは筆舌に尽くしがたいものがありました。ほかのアニメでは味わったことのない感動です。

 その感動も鶴ひろみさんや祖父役・巖金四郎さんのリアリティのある芝居あってのものでした。
 鶴ひろみさんのペリーヌは本当に等身大の少女が演じているような、少年少女向けの実写ドラマを観るような実在感があって、はらはらしたりドキドキしたりしながら、応援せずにはいられない。同世代の子がテレビに出ているような親近感がありました。

 10年前『ペリーヌ物語』の完全版音楽集を作るチャンスをいただきました。大好きな渡辺岳夫の音楽、大好きな作品なので、心して作りました。心残りは鶴ひろみさんに会えなかったこと。インタビューすればよかったなぁ…。

 私の中でペリーヌと鶴ひろみさんのイメージは一体で、俳優さんが亡くなったというより、同級生の、少年時代好きだった女の子が亡くなったような、衝撃と喪失感があります。

 今、東京MXで『ペリーヌ物語』を放送しています。2クール目に入ってちょうどフランスに到着するあたり。今から観ても間に合うので、ちゃんと観たことがないという方もぜひ観てほしいと思います。

 鶴ひろみさんに感謝と哀悼の意を込めて。

ドキンちゃん声優・鶴ひろみさん急死 (産経ニュース)

世界名作劇場 メモリアル音楽館 ペリーヌ物語

 : アルバム・ジャケット

2017年1月 4日 (水)

2017 あけましておめでとうございます

 2017年

 あけましておめでとうございます。
 昨年は長年の宿願であった『ベルサイユのばら』『五番目の刑事』『ジャングル黒べえ』『劇場版 エースをねらえ!』等を世に出すことができました。
 今年はさらに気を引き締めて、これまでできなかったことに挑戦したいと思っています。
 本年もよろしくお願いいたします!
 2017年賀

2016年6月 8日 (水)

【訃報】小森昭宏先生

 作曲家の小森昭宏先生が6月5日に亡くなりました。85歳でした。心より哀悼の意を表します。

 『ブーフーウー』『アストロガンガー』『勇者ライディーン』『バトルホーク』『忍者キャプター』『超人戦隊バラタック』などのテレビ音楽のほか、「げんこつやまのたぬきさん」などの童謡を数多く作曲。子どものための音楽にこだわった作曲家でした。

 『勇者ライディーン』のDVD-BOX解説書のために小森先生にインタビューしたのが、私の音楽ライターとしての駆け出しの頃の仕事でした。医学部出身で医師免許を持ち、一時は外科医として勤務していたという小森先生。病院から録音スタジオに出かけたというエピソードが今でも印象に残っています。

 小森先生の作品の中では、シートン動物記を原作にした日本アニメーション制作のTVアニメ『くまの子ジャッキー』の音楽が大好きでした。初めてお会いしたときもその話をし、昨年スペースカインズライヴの会場でお会いしたときもまた、その話をしてしまいました。とてもお元気でしたので、本当にショックで、残念です。

 たくさんのすばらしい曲をありがとうございました。

作曲家の小森昭宏さん死去 85歳 「げんこつやまのたぬきさん」など (スポニチ)

2016年5月 9日 (月)

【訃報】冨田勲先生

 『ジャングル大帝』などを手がけた冨田勲先生が、5月5日に慢性心不全のため亡くなりました。84歳でした。

 新作「ドクター・コッペリウス」を準備していると聞いて、まだまだお元気と思っていたので、茫然としています。心より哀悼の意を表します。

 『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『キャプテンウルトラ』『マイティジャック』『どろろ』『空中都市008』…。幼少期から冨田サウンドに触れて育ったのは幸せでした。
 長じては、大河ドラマなどのドラマ音楽や映画音楽を聴き、シンセサイザーのアルバムを聴き、その唯一無二のサウンドに魅せられ続けてきました。

 録音音楽では録音音楽にしかできないことを、シンセサイザーではシンセサイザーにしかできないことを、そしてコンサートではコンサートでしかできないことを。
 常に新しい試みにチャレンジし、あふれるアイデアを音楽に注ぎ込み、世界のどこにもないサウンドを作り出してきた音楽家魂に、ただただ圧倒されます。
 それでいて、数々のアニメ・特撮ソングやドラマ音楽などでは、子どもたちにも親しまれる、キャッチ―でカッコいい、すばらしいメロディを残してくれました。

 天空の音楽を紡いだ冨田先生。
 空の向こうで、何の制約もなく、思い切り天空の音楽を奏でているような気がします。

 ありがとうございました。

作曲家の冨田勲さん死去(朝日新聞)
冨田勲氏死去 長男・勝氏がコメント「倒れる1時間前まで打ち合わせを」 (スポニチ)
冨田勲さん死去…慶応高同級生の小林亜星が思い出語る(スポーツ報知)
歌手・弘田三枝子、冨田さん悼む(デイリースポーツ)

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